インナーチャイルドカード講座7回目の今回は、フェアリーゴッドマザー~女教皇~についてのお話をしていきます。
インナーチャイルドカードの大アルカナ 3枚目は「フェアリーゴッドマザー」です。
ウェイト版のタロットにおける3枚目(2)は「女教皇」で、「直感」や「洞察力」「理性」が大きなテーマとなっています。
では、フェアリーゴッドマザーと女教皇の間にはどのような共通点があるのでしょうか?
まずは動画でチェックしたいという方は、以下よりご覧いただけます。
『フェアリーゴッドマザー』とは?
フェアリーゴッドマザーとは、シンデレラに登場する魔法使いのおばあさんのことです。
シンデレラのボロボロの服が美しいドレスになり、カボチャが馬車に、ネズミが馬になる…という有名なシーンがありますが、あの魔法をかけた老婆こそが、フェアリーゴッドマザーです。
「ビビデ・バビデ・ブー!」という呪文は有名ですよね。
まさに、シンデレラにとっては救世主ともいえる存在。
しかし、魔法の杖をなくしてしまったりする等、ちょっとそそっかしいところがあるキャラクターとして描かれています。
広義には、フェアリーゴッドマザーとはおとぎ話において「特定の人物に対して、親の代わりに庇護や指導を行う存在」とされています。
簡単に言えば、主人公を「教え導く高次の存在」。
確かに、多くの物語にはそのような存在が登場しますね。
おとぎ話に限らずアニメでも、ドラえもんのように主人公を教え導く存在はどこか”抜けたところ”のある人物として描かれていて、愛されるキャラです。
現実の世界でも、誰しも親以外に心を寄せる相手、頼りにする人が一人はいるのではないでしょうか。
そのような存在を通じて社会の理を知り、私たちは人として成長していけるのかもしれません。
タロットカード「女教皇」との共通点は?
物語におけるフェアリーゴッドマザーは、魔法を使えるという点では尊敬されるべき存在ですが、どこか抜けたところがある柔らかい印象を受ける人物として描かれています。
一方、タロットの女教皇はやや険しい表情をしていて、近づきにくい雰囲気。
非常に深い学識を備えていたと言われている女教皇ヨハンナをモデルにして描かれたと伝えられていて、何事も冷静に、感情に流されずに淡々と進めていくような、どこか冷淡な雰囲気さえ感じられます。
一見、両者の間には一致点がないように思われるかもしれませんが、もっと本質的なことに目を向けてみると両者には大きな共通点があることがわかります。
それは、「新しいビジョン」や「チャンス」を授ける存在だということです。
フェアリーゴッドマザーは魔法を使って、「あなただって幸せになれるのよ」という希望を与えました。
一方、女教皇もまた、新しい”気づき”を与えてくれる存在です。
何か新しいことを始めようとする時、「楽しいことばかりではないんだ…」と最初に直面する壁を教えてくれるのが女教皇。
その壁を超えるための真理に気づかせてくれる存在であり、この”壁”があるからこそ人は一段高いステージへとステップアップできるのです。
「世の中は優しいことばかりではない」というメッセージはとても厳しいものですが、それを教えてくれる人がいなければ私たちはずっと低空飛行のままでしょう。
女教皇やフェアリーゴッドマザーが与えてくれる”気づき”のチャンスがあるからこそ、私たちは本当の成功や幸せを手に入れられるのです。
インナーチャイルドカードに描かれている女教皇のように、愛あふれる、本当はとても優しい人物なんですね。
あなたの「魂の声」は?自分を知るための問いかけ
インナーチャイルドカードは、単なる占いのツールではありません。
今の自分や過去の自分と向き合い、未来につながるような気づきや癒しを得るツールです。
ですから、出たカードにじっくり向き合うことが大切です。
そして、さらに自己理解を掘り下げるための「問いかけ」や「アファメーション」の言葉が与えられています。
『フェアリーゴッドマザー』の場合は、
★問いかけの言葉①:「私は、自分の魂の声を聴くことができていますか?」
⇒あなたは、自分が本当は何を望んでいるのか、心の声に耳を傾けることができているでしょうか?
シンデレラが、「舞踏会に行きたい!」という憧れを諦めきれなかったように、あなたにも何か「どうしてもかなえたい」と思うことがあるはずです。
知らず知らずに、その魂の声にフタをしていないでしょうか?
カードは、あなたの魂の声に耳を傾け、閉じ込めている本音を解放させるようにとメッセージを伝えています。
★問いかけの言葉②:「毎日、時間をとって”運命”という名の庭に水やりをするとしたら、何を育てたいですか?」
⇒このカードには、「才能開花」というテーマもあります。
あなたが育てたいと思う、自分の中の才能とはどのようなものでしょうか。
あなたは自分の中にある畑に、どんな種が埋められていると思いますか?
忙しい日々の中ではどんなことは考えもしないかもしれませんが、才能も水や肥料を与えなければ育ちません。
そしてなによりも、その成長を心待ちにする「わくわく感」こそが才能の種を成長させるために欠かせないエッセンスです。
あなたは今、自分の未来にときめきを感じることができてますか?
子どものこと、家族のこと、仕事のこと…様々なことで頭がいっぱいで、自分の未来に想いを寄せる余裕はないのかもしれません。
しかしそれでも、自分の未来を想像してわくわくしたりときめく純粋な気持ちを忘れないで欲しいとカードは伝えているのです。
★問いかけの言葉③:「あなたが実現すべき未来のビジョンとは?それを叶えるために今、集中すべきことは?」
⇒シンデレラは、ただかわいそうだったから助けてもらえたわけではありません。
彼女はただ嘆いているばかりの非力な女性ではありませんでした。
ひどい状況でも夢を見ることを諦めず、自分の未来に明るい「ビジョン」を描いていたからこそ、フェアリーゴッドマザーはチカラを貸してくれたのです。
あなたには、未来のビジョンが見えていますか?
未来に希望を抱き、「こうなりたいな」「こうだったらいいな」というビジョンを描くことはとても大切なこと。
思い描くことは宇宙にオーダーを出すことでもあります。
ビジョンが定まれば、自ずと今自分が集中すべきことも見えてくるでしょう。
自分の人生と向き合い、努力し続ける姿勢があるからこそ、運命は味方をしてくれるのです。
目覚める時がきた
フェアリーゴッドマザーや女教皇のカードは、「目覚め」が大きなテーマとなっています。
「才能開花」と言っても良いかもしれませんが、才能が開花することそのものよりも、「私の中には眠っている才能があるんだ」「私は幸せになるべき存在なんだ」という意識の目覚めです。
ともすれば人は「どうせ自分なんて」というネガティブな呪文で自分を殻の中に閉じ込めてしまいますが、そのカギを開けられるのもまた自分自身だけ。
フェアリーゴッドマザーはそのキッカケを与えてくれる人ですが、鍵そのものを開ける人ではないのです。
ゆえにこのカードには、次のようなアファメーションの言葉が与えられています。
(※アファメーションとは?…肯定的な自己暗示。自分で自分に前向きな言葉で魔法をかけることです。アファメーションを行うことで、幸せな未来を引き寄せやすくなると言われています。)
「私は心の願いに耳を傾けます。天は私が持てる限りの最高の潜在能力を美しく輝かせます」
自分が開花させようと願わなければ、どのような才能も完全には咲かせられません。
フェアリーゴッドマザーがどんなに敏腕な魔法使いだったとしても、シンデレラ自身に輝く力と覚悟がなければ、魔法の効果は半減してしまうでしょう。
このカードを引いたのは、あなたが心の中にある才能を開花させる「覚悟」を決めるべき時を迎えているというサインかもしれません。
「私なんて…」と遠慮していたら、せっかくのサポートがあってもそれを有効に生かすことはできないでしょう。
カードそのものが、あなたに「目覚め」を促していると言っても過言ではありません。
まとめ
インナーチャイルドカード 大アルカナ2番の「フェアリーゴッドマザー」についてご紹介しました。
カードをよく眺めてみると、ウェイト版と同様、フェアリーゴッドマザーの表情はちょっと険しい感じ。
そこには、「簡単には力を貸しませんよ」「本気を見せて」というちょっと厳しいメッセージも込められているようです。
そのような厳しい問いかけをしてくれる人がいるからこそ、自分自身の中の「本気度」を測ることができるともいえるでしょう。
厳しい現実を知って初めて、さらにモチベーションが上がる!もっと頑張ろうと思える!という側面もあるはずです。
このカードを引いた時は、ある意味では「試されている時」とも言えます。
ここから先には簡単には進めない。それでも進みたい?あなたは頑張れますか?・・・・と。
何事も、「試される」というステージに到達できるだけでも自信を持って良いことです。
ここまで来る間にも、大変なことはたくさんあったはず。
ぜひ、覚悟を決めて前進しましょう。あなたが覚悟を持って進み始めれば、自ずと道は開かれます。
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