インナーチャイルドカード講座14回目の今回は、白雪姫~隠者~についてのお話をしていきます。
インナーチャイルドカードの大アルカナ 10枚目は「白雪姫」です。
ウェイト版のタロットにおける10枚目(9)は「隠者」で、「自分と向き合う」や「内なる目覚め」がメインテーマとなっています。
では、白雪姫と隠者の間にはどのような共通点があるのでしょうか?
まずは動画でチェックしたいという方は、以下よりご覧いただけます。
白雪姫のあらすじとは?
白雪姫は、グリム童話に出てくるお話。
ディズニーでも人気のお姫様ですし、数ある童話の中でも特になじみ深い童話の一つだと言えるでしょう。
「どんな話だったか忘れてしまった…」という方のために、ストーリーを簡単におさらいします。
ある国の王様とお妃さまの元に、真っ白な肌と真っ黒な髪の毛を持つ美しいお姫様が誕生しました。
しかし、お妃さまは病気で亡くなってしまいます。
新たに迎えられたお妃さまは、自分の「美」をキープすることにしか興味がない女性。(なぜ王様がそんな女性を選んだのかが謎ですが)
魔法の鏡に「世界で一番美しいのは誰?」と尋ね、「あなたが一番美しい」と答えてもらうことで自己肯定感を満たしていました。
そんなある日、いつもの質問をしたところ、鏡は「白雪姫」と答えたのです。
怒り狂ったお妃さまは、白雪姫をあやめるように家来に命令します。
しかし、家来は優しくて美しい白雪姫が大好き。
そんなことはとてもできず、結局、姫を森の奥に逃がしてあげたのです。
途方に暮れる白雪姫でしたが、そこで7人の妖精の家を見つけ、居候させてもらうことになりました。
ところが、魔法の鏡の力によって白雪姫が生きていることを知ったお妃さまはさらに嫉妬に狂います。
白雪姫に食べさせるために毒リンゴを作り、リンゴ売りの老婆に変装して白雪姫をだまし、そのリンゴを食べさせることに成功したのです。
仕事から帰ってきて、部屋で白雪姫が倒れているのを発見した妖精たちはとても悲しみました。
白雪姫が死んでしまったと思ったのです。
するとそこに、嵐に遭った王子様が迷い込んできました。
そして、王子が優しくキスをすると、白雪姫は深い眠りから目を覚まします。
妖精たちは大喜び。
白雪姫は王子様と一緒に彼のお城に行き、結婚して幸せに暮らしましたとさ。
タロットカード「隠者」との共通点は?
あまり相手のことをよく知らなくても、「命を助けてもらった」という奇跡さえあればとんとん拍子に結婚まで進んでいくこともある。
…ある意味では、「婚活」の奇跡のようなものも感じさせるストーリーですね。
が、「いつか王子様が」という多くの女性が本能的に持っているであろう願望にピタリとフィットする点が長く愛される所以なのかもしれません。
タロットカード「隠者」との共通点は、「森に潜る」という点でしょう。
人里離れた場所に身を置くことは、「自分の内側と深く向き合うこと」を象徴しています。
タロットカードの隠者は、ランプの光を掲げることによって後ろからくる人々を案内しているとも言われていますが、白雪姫にとっては妖精たちがそんな存在だったのでしょう。
逆に、美しくて優しい白雪姫もまた、彼らにとっては小さな幸せを運ぶラッキーパーソンだったかもしれません。
しかし、最終的な「目覚め」をもたらしたのは妖精ではなく王子。
白雪姫がなかなか目覚めなかったように、人生を変えることはそうたやすいことではないということを表しているようです。
あなたが統合すべきものとは?
インナーチャイルドカードは、単なる占いのツールではありません。
今の自分や過去の自分と向き合い、未来につながるような気づきや癒しを得るツールです。
ですから、出たカードにじっくり向き合うことが大切です。
そして、さらに自己理解を掘り下げるための「問いかけ」や「アファメーション」の言葉が与えられています。
『白雪姫』の場合は、
★問いかけの言葉①:「私は自分の内側と向き合う時、どのようなスぺースがあると良いでしょうか」
⇒なかなか、リアルに一人で山籠もりをするというのは難しいでしょう。
しかし、例えばベランダで月の光を浴びながら瞑想するとか、ヨガをしながら自分と向き合う、お香を焚いて自室でぼーっとする…等々、外からの刺激をシャットアウトした状態で(ネット環境からもフリーになったほうが良いでしょう)自分と向き合う方法はいろいろあるでしょう。
言ってみれば「おこもりスイッチ」が入る場所や方法を自分なりに確立しておくと良いかもしれませんね。
★問いかけの言葉②:「私は内省によってどのような側面を統合させたらよいでしょうか」
⇒姫と王子が結ばれるのは、ある意味では「統合」のテーマです。
誰の中にも、なにかしら「バラバラになっているもの」、それが統合できていないから物事がうまく進まないものが一つや二つはきっとあるはず。
それは意識して考えてみてもはっきりとわからないかもしれませんが、繰り返し深く内省することで、その答えを見つけられるでしょう。
自分が心の底では求めているのに、実際にはまだ手に入れられていないもの。
もう手に入れているのに、バラバラになっていて使い物になっていないもの。
…心の中の断捨離や整理整頓をすることで、最後に残った2つのピースがあなたに大きな気づきを与えてくれるかもしれません。
意志あるところに道は開ける
『白雪姫』では、「内なる目覚め」が一つの大きなテーマとなっています。
どんな人生にも、たった一人で物事に向き合い、自分自身で答えを出さなければならない時期が必ず巡ってきますよね。
例えば受験勉強も、最終的にはその人自身が頑張るしかありません。
サポートしてくれる人はいるけれど、最終的に人生を決めるのはいつでもあなた自身。
このカードには、そのための「向き合い」のテーマが描かれているのです。
ゆえにこのカードには、次のようなアファメーションの言葉が与えられています。
(※アファメーションとは?…肯定的な自己暗示。自分で自分に前向きな言葉で魔法をかけることです。アファメーションを行うことで、幸せな未来を引き寄せやすくなると言われています。
「私は魂の深い洞窟に足を踏み入れます。私は、私を完全なものにする宝物を見つけます」
白雪姫は、森の中で妖精たちに出会うことによって救われました。
彼らとの出会いは、彼女にとっての宝物だったと言えるでしょう。
しかし、最終的な”目覚め”に至ったのは、王子様との出会い。
これは男性性と女性性の統合のテーマも含まれていますが、白雪姫自身が「この人だ!」と思えたから目覚めに至ったのではないでしょうか。
導かれるがままに森に連れて来られ、どこへ行ったらよいのかわからずさまよい、継母によって人生を翻弄されていて白雪姫。
ガラスの箱で守られ、眠っている白雪姫には、「私はこうしたい」という明確な意志がなかったのかもしれません。
しかし彼女は、ここで初めて「この人と一緒にいたい」とハッキリと強く思える人物と出会い、人生を共にする決意をしたのです。
これこそ「目覚め」の象徴であり、意志あるところに道は開けていくという大きな気づきを与えてくれるでしょう。
まとめ
インナーチャイルドカード 大アルカナ10枚目の「白雪姫」についてご紹介しました。
本当に苦しい時、本当に悩んでいる時というのは、意外と誰にも相談できないものだったりします。
誰かが自ら命を絶ってしまった時、残された人々が「そんなに悩んでいるとは気づかなかった」「そんなそぶりはなかった」「なぜ…」と嘆くのも、結局は「人は、孤独にならないと答えを見つけられないから」と言っても過言ではないでしょう。
暗い森の中で、一人でさまよっているうちに、天使の導きに従ってしまう人もいます。
このカードが出た時は、あなたがたった一人で自分自身に向き合うことを求められている、少し苦しい時期なのかもしれません。
しかし、多くの場合、どこかしらに再び光の射す道を見つけることができるでしょう。
白雪姫にとっての妖精や王子のような存在が、あなたの人生にも現れますように。
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