インナーチャイルドカード講座18回目の今回は、眠れる森の美女~死神~についてのお話をしていきます。
インナーチャイルドカードの大アルカナ 14枚目は「眠れる森の美女」です。
ウェイト版のタロットにおける14枚目(13)は「死神」で、「死と再生」がメインテーマとなっています。
では、眠れる森の美女と死神の間にはどのような共通点があるのでしょうか?
まずは動画でチェックしたいという方は、以下よりご覧いただけます。
改めておさらい!「眠れる森の美女」とは?
ある国の国王とお妃さまの元に、かわいらしい女の子が生まれました。
王様は大喜びで、祝宴を開くことにします。
その際、国内にいる13人の魔女を呼ぼうとしましたが、皿が1枚足りなかったため、一人だけ呼びませんでした。
招かれた12人の魔女たちは、それぞれ「美」「優しさ」「金運」などを姫にプレゼントしましたが、そこへ13番目の魔女がやってきます。
自分だけ招かれなかったことに怒った13番目の魔女は、「姫が15歳になったら、紡ぎ車のおもりが指に刺さって死んでしまう」という呪いをかけてしまいます。
これを受けて、まだプレゼントを渡していなかった12番目の魔女が「死ぬのではなく、100年眠り続けた後に目を覚ます」という贈り物をしたのです。
呪いを恐れた王様は、国内にある紡ぎ車を全て焼き捨ててしまいました。
しかし、姫が15歳になった時、城の最上階で紡ぎ車を使っている老婆と出会い、予言通りにおもりが刺さって長い眠りに落ちてしまいました。
呪いは姫ばかりではなく城の中の人や動物にも波及し、時が止まったようにすべてのものが眠りにつくことに…。
いつの間にか城の周りは植物に覆われ、誰も入れなくなってしまったのです。
長い年月を経て、城のうわさを聞いた近隣の国の王子がこの国を訪れます。
彼が近づくと、呪いは解け、自然と城への道が開けていきました。
そして王子は、眠っている姫を見つけたのです。
美しい彼女に一目で恋に落ちた彼は、姫にキスをします。
すると姫は目覚め、城の他の動植物も目を覚ましました。
そして二人は、末永く幸せに暮らしたのです。
タロットカード「死神」との共通点は?
王子様とのキスで目が覚める…というのは、おとぎ話の王道展開。
リアリストな方の目線だと、「ベタだな」「そんなのあり得ないし」と思われるかもしれません。
しかし、「キス」はスピリチュアルな観点では「エネルギーの交換」「魂の相性を確認する」という意味があるのです。
ですから、ある意味では「王子のキスによってエネルギーをチャージし、それによって目を覚ます」という解釈もできるでしょう。
現実世界でも、あまりよく知らない相手に対して強烈に「キスをしたい」という思いを抱くのは、そこに魂同士の交流があるから。
いわゆる「ソウルメイト」「ツインレイ」といった魂の繋がりがある二人は、強く引き寄せ合ってキスをすることでお互いの存在を確かめようとするのです。
眠れる森の美女では、「死」の時間を経て、再び「生」の時間が描かれていますが、まさにこれはタロットカードの「死神」の世界観と重なります。
それは、一言で表現するならは「死と再生」
死神のカードは、一見ネガティブなカードのように見えるため、出ると「うわっ」と顔をゆがめる方が多いのですが、実はそうではありません。
何かが終わるからこそ、新たに始まる何かがある。
夜を経て朝がやってくるように、この「死」は避けては通れないものであり、希望につながる経過地点です。
多くのタロットカードでは、死神の向こうに明るい夜明けの空が描かれていますが、インナーチャイルドタロットカードでは、穏やかな夜の世界が描かれています。
しかし、空の色はうっすらと明るく「夜明け」の気配を感じさせますね。
まるで魔法をかけるかのように見守る王子と白馬。
眺めていると、とても優しい気持ちになれる一枚です。
そこに「再生」と「希望」が描かれているという点では、やはり「死神」と共通したテーマが描かれているのでしょう。
あなたが”変容”するために必要なこととは?
インナーチャイルドカードは、単なる占いのツールではありません。
今の自分や過去の自分と向き合い、未来につながるような気づきや癒しを得るツールです。
ですから、出たカードにじっくり向き合うことが大切です。
そして、さらに自己理解を掘り下げるための「問いかけ」や「アファメーション」の言葉が与えられています。
『眠れる森の美女』の場合は、
★問いかけの言葉①:「私には今、どのような道が待っていますか?」
⇒姫は、城で迷子になり、老婆の元にたどり着きました。
それはもはや、避けられない運命であったとも言えます。
親がどれだけレールを敷いても、人はちょっとしたキッカケで別の道に迷い込んでしまう。
それはその人の人生にとって絶対に直面しなければならないテーマだからです。
あなたの人生にも、きっとそのような大事なテーマが待ち受けているでしょう。
あるいは、過去に通ってきた道にそのような分岐点があったかもしれません。
このカードを引いた時は、そんな「自分の人生のテーマ」に向き合うべきタイミングを迎えているのかもしれませんね。
★問いかけの言葉②:「深い変容が待っています。私は今、何を手放すべきですか?」
⇒何かを手放すことで、新しい何かが手に入る。
これは「引き寄せの法則」の基本ですが、「自分を変えたい!」と思う時にも何かを捨てる必要があります。
眠りの森の美女では、「100年」という長い年月と引き換えに、姫は王子様との幸せな生活を手に入れました。
私たちの人生でも、ステージUPするために何かを手放さなければならない場面が巡ってくるでしょう。
あなたがもし今、姫のように眠っている状態なら、目覚めるためには何が必要でしょうか?
とらわれてしまう過去の出来事、どうしても捨てられない古いパターン、しがみついてしまう人間関係…etc
私たちを「眠らせているもの」は様々でしょう。
その”何か”に意識を向けて、自ら「目覚め」の変容を促すべき時が来ているのかもしれません。
「秩序」があるからあなたは「あなた」でいられる
『眠れる森の美女』では、「変容」が一つの大きなテーマとなっています。
とかく、人間は「変わること」を恐れ、現状に留まろうとします。
なぜなら、そのほうがラクだから。
いつもと同じ場所、いつもと同じメンバー、いつもと同じパターンで繰り返される日々の中にいたほうが、安全で安心。
大きな冒険にはリスクが伴うのです。
しかし、だからこそ「変わろう」とする時は大きなエネルギーが動き、魂のステージが上がります。
このカードを引いた時は、まさにそんな「変容」の時を迎えているのでしょう。
あなたは、蝶がさなぎから孵って空に飛び立つように、今よりも強く、今よりも美しく”変身”しようとしているのです。
ゆえにこのカードには、次のようなアファメーションの言葉が与えられています。
(※アファメーションとは?…肯定的な自己暗示。自分で自分に前向きな言葉で魔法をかけることです。アファメーションを行うことで、幸せな未来を引き寄せやすくなると言われています。)
「私の人生の変化は、私の運命を目覚めさせるために必要な機会を与えてくれます」
眠りの森の美女が紡ぎ車に手を伸ばしたように、あなたも、あなたの人生の時間を紡ぐ紡ぎ車に手を伸ばしてみましょう。
あなた自身の手で運命の輪を回すべき時が来ているのです。
まとめ
インナーチャイルドカード 大アルカナ14枚目の「眠れる森の美女」についてご紹介しました。
姫は、自分の意志で眠りに就いたわけではありません。
しかし、結果的にその”眠り”は彼女にとって必要な「変容」のプロセスでした。
魔女からの呪縛を解くために、避けられない運命だったのです。
では、あなたにかけられている呪いとはどのようなものでしょうか?
もしかしたらそれは、「魔女」という仮面をかぶった自分自身がかけている呪いかもしれません。
ある意味では、このカードには「その呪いを解く魔法を使えるのは、あなた自身だけだ」というメッセージも秘められているのかもしれませんね。
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