タロットのリーディングは、数秘術も掛け合わせることでリーディングしやすくなります。
タロット×数秘術講座15 コートカード編「ペンタクル」をお届けします。
まずは動画でチェックしたいという方は、以下よりご覧いただけます。
タロットのコートカードに描かれているもの
数秘術×タロットコートカードの旅。ラストはペンタクルです。
こちらは、五芒星が描かれたコインと黄色い背景が印象的。
五芒星は魔除けのお守り。「火、水、風、土」の四大元素に「霊(スピリット)」を加えた5つの要素で世界は成り立っているんだよ、ということを表すシンボルだと言われています。
「5」は「4」で築いた基盤を元に新たな行動を起こし、新しいものを作り出していく創造的なエネルギーを象徴する数でもあります。
一方、黄色い背景は天からの祝福を受けていることや「豊かさ」を表すもの。
つまりペンタクルのコートカードで描かれているのは、手に入れた物質的な”何か”を使ってこの世界に新しいものを生み出していく際のアップローチの仕方。
それぞれのカードにはどのようなテーマが描かれているのか?数秘術をからめて掘り下げていきましょう。
PENTACL×ペイジ~資金計画~
五芒星が描かれたコインを大切そうに掲げる少年。
「あ~、こんないいもの拾っちゃったよ!これで何買おう?」なんて言っているようにも見えますね。
お金を目線よりちょっと上に掲げていることから、「このお金で何か自己投資をしようかな。どんなことを勉強しようか?」と考える意識高い系の人物であるようにも捉えられますし、「お金に魅せられている」ということから、経済への強い関心を表すカードとも言われています。
いろんな解釈があるものの、一つ言えることは彼が決して貧しい環境にあるわけではないということ。
身なりや仕草を見ると、そこそこ育ちの良い人物であることがわかります。
そう考えるとこの金貨は、お金そのものというよりも、与えられたチャンスやこの少年の中に生まれた志そのものを表しているのかもしれませんね。
「お金が全てではない」とよく言われますが、お金がなければ落ち着いて自分の将来を考えられないという側面もあります。
この少年は、自分の将来をゆっくり考えられるくらいの金銭的余裕は与えられているということ。
そしてのどかな田園風景には山が一つ見えていて、この少年がこれから何か大きなことを一つ成し遂げようとしていることを予感させます。
PENTACL×ナイト~運用~
どのスートでも、ナイトのカードは何かしら「動き」がありますよね。
情熱、愛情、知恵、そしてお金(物質)。それらを使って具体的なアクションを起こしていくのがナイトです。
お金に限定すれば「運用」と読むこともできるでしょう。
しかし、ペンタクルのナイトに関しては、動いているようでいて動いていない。
馬の脚を見るとわかりますが、前進せずその場に留まっている状態です。
この馬の動きや表情は、ナイトの慎重で誠実な人柄を表していると言われています。
すなわち、一時の衝動や感情に任せてお金を使ってしまったりはしません。
どうやら彼は、このお金を誰かに届けようとしているようですね。
自分が努力して手に入れたお金かもしれませんが、パーッと好きなことに使ってしまうのではなく、誰かのために使おう。
そう思っているようにも見えませんか?
そして、彼がとても穏やかな表情をしていることにもご注目。
人は群れで進化してきた動物ですから、結局、自分だけが一人で幸せになるよりも誰かを幸せにしてあげることによって満たされるんです。
誰かを喜ばせることによって自分の価値を確認できるし、共に分かち合うことによって組織そのものが繁栄する。
遠くに並ぶ二本の木と穏やかな丘陵は、そんな「調和」の精神を表しているのかもしれません。
PENTACL×クウィーン~成功の先にある憂鬱~
お屋敷の庭のようなところに座っている女性。
そのたたずまいや腰かけている椅子のデザイン、背景の黄金色から、彼女が経済的にリッチな状態にあることは見て取れますね。
しかし、だからといって華やかな衣装に身を包むわけでもなく、どちらかといえば地味。
なにより、表情がパッとしないのが気になります。
なぜこんな顔をしているのか?
それは、彼女が求めていた物質(形ある何か、お金や富も含む)を手に入れても精神的には全く満たされていないからです。
「お金は手に入れたけど、全然嬉しくないな」
「お金があっても、心は満たさないな」「退屈だな」「寂しいな」
「こんなはずじゃなかったのに・・・」
あえてこのクウィーンに吹き出しをつけるとしたら、こんな言葉がしっくりきそう。
彼女が座っている椅子の背もたれが真四角ではなく少々丸みを帯びていることからも、彼女が物質だけを重視する人物ではないことが見て取れます。
玉の輿に乗ったけど、旦那さんは仕事で忙しくて全く相手にしてくれない。子どもにも恵まれないし・・・。
たとえてみればそんな状態で、大金があるからといって必ずしも幸せにはなれないんだというメッセージを伝えているカードです。
遠くに見える山は、ペイジのカードに描かれていた山と同じかもしれません。
「成功」は遠くから見ればキラキラして美しく見えますが、実際に手に入れてしまうとゴツゴツした粗が目立ってしまうんですね。
PENTACL×キング~武器も使いよう~
キングもまた、クウィーンと同様に浮かない表情にまず目がいってしまいますね。
背景にはお城も見えますので、彼はこの領地を支配する王様です。
あんな立派なお城を持っているのですから、生活は豊かなはず。
たわわに実るブドウも、この王国の豊かさを象徴していますね。
キングが座っている椅子は「牡牛座」をモチーフとしたものであり、しかもその形状は四角形。
これは、彼が物質界を司る強大な権力を持っていることを表しています。
しかし、これだけ蔦が絡まっているとなかなか動けませんよね。
というよりも、欲しいものを手に入れ過ぎてしまったが故に腰が重くなってしまい、その結果として植物が身体に絡みついてしまったと解釈することもできます。
どんなにお金があって豊かでも、誰にも会わずどこにも行けない人生では退屈でしょう。
次々と生まれてくる情熱や好奇心を満たすために行動し、その旅路でいろんな人と出会い、新しいものを生み出していくのが人生。
それこそがタロットの大アルカナで描かれていたテーマでもありました。
つまりこのカードは反面教師的な意味を持っていて、「結果だけ追い求めても本当の意味で幸せにはなれないよ」「プロセス=旅路を楽しむことこそが人生の醍醐味なんだ」ということを私たちに教えてくれているのです。
ただ、よく見るとこのキングが被っている王冠には3つの山があり、それぞれ花(ぶどうのようにも見えますね)があしらわれています。
「3」は、子どものような純真さ、好奇心を表す数字。
物質的にどれだけ満たされたとしても、人の好奇心やクリエイティビティが失われることはないというサインですね。
【まとめ】お金だけあっても満たされない。物質界の本質を描くPENTACLEコートカードの世界
PENTACLEのコートカードを、数秘術の観点から眺めてみました。
ポイントを整理します。
・PENTACLEのコートカードは、描かれている人物の表情がリーディングのヒントになる!
・お金がどれだけあっても心が満たされないこともある
・人生は旅路(プロセス)を楽しむものである
4枚を通じて描かれているのは、端的に「お金の使い方」だと言っても過言ではありません。
結局、お金は「これ、何に使おうかな?」と考えている時が一番楽しいんですよね。
そして、自分が満たされるよりも、誰かを喜ばせるためにお金の使い道を考えたり買い物をしたりする時が楽しいのです。
ペンタクルのコードカードはそんな物質界の本質をシンプルに、わかりやすく描かれているのが面白いですね(*´∀`*)
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