今回は、インド占星術講座の5回目としまして、インド占星術と西洋占星術の違いについてお話ししていきます。
私の場合は西洋占星術から入ったため、最初のうちは違いの部分に違和感を感じていたことも正直言ってあったりします。
でも、
今では慣れて全く別のものとして捉えることができるようになりました。
まずは動画でチェックしたいという方は、以下よりご覧いただけます。
インド占星術と西洋占星術の違い!概要
インド占星術講座の第一回目で、
インド占星術と西洋占星術は使っている星座帯が異なり、インド占星術はサイデリアル方式、西洋占星術はトロピカル方式。
そして、
「背景、価値観の部分の違い」が一番の大きな違いだというお話をしていきました。
西洋占星術は、動かせる未来を創っていくこと、運命の部分に重きを置くこと。
そしてインド占星術は、魂の部分、この世に持ってきた宿命に重きをおき、魂の成長が主軸にあると言うこと。
細かく見ていくと、
・使う天体の違い
・惑星の捉え方の違い
・ハウスの違い
・その他の違い
などが異なってきます。
重要視するポイントなども、当然ながら異なります。
一つずつ見ていきましょう。
使う天体の違い
まずは、使う天体の違いについてです。
西洋占星術では、
太陽、月、水星、金星、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星の10天体を使います。
厳密に言うと太陽は恒星ですし、小惑星なども読んだりしますが、ここでは省略します。
インド占星術では、
太陽、月、水星、金星、火星、木星、土星までの7天体とラーフ、ケートゥと呼ばれるポイントも使用します。
ラーフ、ケートゥを含めた9天体を使用し、サンスクリット語で9つの惑星のことを「ナヴァグラハ」といいます。
9はナヴァ、グラハは惑星ですね。
ラーフ、ケートゥは、チャヤグラハと呼び、チャヤは影の、グラハが惑星と言う意味になり、インドでは「影の惑星」と言われています。
ラーフは西洋で言うところのドラゴンヘッド 、ケートゥはドラゴンテイルになります。
インド占星術は古典による影響が強く、当時トランスサタニアンと呼ばれる土星よりも外側の惑星はまだ発見されていなかったため、インド占星術では使わないとされています。
惑星の捉え方の違い
次に、惑星の捉え方の違いについて見ていきましょう。
西洋占星術とインド占星術では、惑星の吉凶が異なります。
西洋占星術における吉星は、太陽、月、金星、木星で、水星は中立的な立ち位置です。
凶星は、火星、土星、天王星、海王星、冥王星になります。
一方インド占星術における吉星は、金星と木星、月になります。
月は弱い吉星と言われたりもします。
水星に関しては、西洋占星術と同様に中立的な立場、インドの場合は一緒に在住する惑星などにより、吉凶が変わってきます。
凶星は、太陽、火星、土星、ラーフ、ケートゥになり、太陽に関しては弱い凶星と捉えられることが多いですね。
西洋占星術では自我である太陽をとても重視しますが、インド占星術は心の内側を表す月を一番重視します。
特に女性のチャートでは、月をアセンダントにしてチャートを構成しなおし読んだりもします。
まさに「内面の探究」がテーマの占星術だからですね。
私自身、インド占星術は魂部分にここまで深く入っていくことができるんだ。
ということを知り、どんどん深みにハマっていきました。
本当の意味での魂との対話は、誰かにチャートを読んでいただくのでは正直難しく、自分自身でチャートを読めるようになることで実現します。
私の場合は自分の内面に触れることができ、今までずっと「なぜだろう?」と思っていたことに関して、全ての謎が解けました。
ハウスの違い
次に、ハウスの違いについてです。
インド占星術では、星座よりもハウスを重視すると言うのはかなり重要なポイントです。
また、
西洋占星術とインド占星術では、ハウスのシステムも少し異なります。
西洋占星術のホロスコープを見てみると、大きなハウス、小さなハウスが存在しています。
サインは30度ずつと言う決まりがありますが、ハウスに関しては決まっていないため、大小様々な大きさのハウスができると言う訳ですね。
(プラシーダス、コッホと言うシステムを採用していて、私は西洋の場合はプラシーダスでチャートを出しています。どれがいい、悪いではなく、色々なシステムがあるというだけです。)
一方インド占星術は「イコールハウスシステム」と言うシステムを使うため、ハウスは等分割になります。
具体的には、
アセンダントを起点に、30度ずつホロスコープを分割して行くことでハウスを割り出すと言う方法ですね。
わかりやすいので、西洋占星術に慣れ親しんでいる方も、慣れるとイコールハウスシステムの方が使いやすくなるのかなと思います。
また、ハウスの意味についても若干異なってきますが、
ハウスの意味についてはまた別の機会にお話していきます。
その他の部分での違いは、
インド占星術では
ラーシチャートと呼ばれるネイタルチャートの他に、ラーシチャートの惑星を規則に従って分配した分割図も使います。
たくさんの分割図で読むことができるため、細かい部分までリーディングすることができると言うことですね。
ナクシャトラ
さらに、
インド占星術では「27ナクシャトラ」と呼ばれる天空分割システムも同時に使用します。
簡単に言うと、月の星座になります。
27のナクシャトラも、それぞれの支配星によって管理されています。
12個ある星座をさらに細かく分類したのが27ナクシャトラと思っていただくとわかりやすいかもしれませんね。
このナクシャトラも重要で、生まれたときにどのナクシャトラに月が入っていたのか?
によって、その人の性質だったり、運命の年表であるダシャーを決めると言うことになります。
ナクシャトラに関しましても、別途解説していきます。
運命の年表ダシャーはインド占星術の醍醐味
運命の年表であるダシャーは、インド占星術の醍醐味です。
西洋占星術はトランジットを重視しますが、インド占星術ではトランジットはあまり重視せず、ダシャーをとても重視します。
ダシャーは一つだけではなく色々なダシャーがあり、チャートを出すソフトによっては色々入っています。
基本的にはメインの2つのダシャーで定められた運命の年表をチャートと合わせて読み解いていくと言う流れですね。
細かく見ていくと、
同じ占星術でも西洋占星術とインド占星術ではかなり異なる部分が多いことにお気づきなはずです。
ですので、
西洋占星術に親しんでいる方の場合、最初のうちは違和感を感じるかもしれませんが、徐々に慣れていきます。
何れにしても、自分自身と深く向き合うための最高のツールだと思っています。
インド占星術を研究されている方はたくさんいらっしゃり、素晴らしい知識をお持ちの方々もたくさんいらっしゃいます。
私の場合は、
インド占星術を研究するとか、文献を読むだとか、そういうことではなく
もっと多くの方々にこの素晴らしいインド占星術を、知っていただきたいと思っています。
インド占星術と出会い、学ぶに連れて一生学べるものと出会えたと思ったのも事実です。
ですが、先にする事は深めていくことではなく、もっとわかりやすい形で広めていく事だなと思っています(*´∀`*)
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