ルノルマンオラクルカード「5 樹」は、その名の通り樹木が描かれているカード。
それはギルデッド・レヴェリールノルマンオラクルでも同じです。
しかし、ギルデッド版では木の幹になにか絵が描かれているのが特徴的。
これは一体何を表しているのか?
ギルデッド版の特徴的な違い
ギルデッド版では、木の幹になにか” 系図”のようなものが描かれており、樹木を貫くようにして虹が描かれています。
これは、「生命の木」と呼ばれるもの。
ルノルマンカードの「樹」自体が「生命」や「健康」を表すカードなので、そのままズバリなイラストですよね。
生命の木は、「セフィロトの樹」とも呼ばれるもので、旧約聖書の中に出てきます。
「禁断のリンゴを食べてしまった」エピソードで知られているアダムとイブが暮らしていたエデンの園の中央部にあった木なのです。
アダムとイブは「知恵の木」に成っていた実を食べたことで追放されてしまいましたが、その近くにこの「生命の木」もあったんですね。
11の円の意味
生命の樹木には、11個の円のようなものが描かれています。
これは、「セフィラ」というもので、宇宙から地上にエネルギーが注がれるまでのプロセスを描いているという説もあります。
それぞれに意味がありますので、簡単にご紹介しますね。
①ケテル 王冠 海王星 白
②コクマ 知恵 天王星 灰色
③ビナー 理解 土星 黒
④ケセド 慈悲 木星 青
⑤ゲブラー 峻厳 火星 赤
⑥ティファレト 美 太陽 黄
⑦ネツァク 勝利 金星 緑
⑧ホド 栄光 水星 橙
⑨イエソド 基礎 月 紫
⑩マルクト 王国 地球 レモン色
⑪ダアト 知識 冥王星 透明
これらは、神様だけが手に入れられる要素。
一説によれば、「神(ヤハウェ)はアダムとイブがこの生命の樹の実を食べて永遠の命を手に入れることを恐れたために二人を追放した」とのこと。
それほど、この生命の樹には特別なエネルギーがあったんですね。
ルノルマンオラクルカードにおける「樹」の意味は?
伝統的に、このカードは「健康」「生命力」を表しています。
大地にどっしりと根を張り、大地や太陽から栄養をもらって成長していく姿は、まさに「命」そのもの。
また、「根を張る」ということから、「地に足をつけた生き方」「ルーツ」を象徴するカードとも解釈できます。
恋愛についてこのカードが出た時は、その恋がうわついたものではなく、将来を見据えた堅実なお付き合いがあることを意味するでしょう。
二人の絆が強固なものとなり、これから結婚に向かって進んでいくことを暗示しています。
ギルデッド版は、ここにセフィロトや虹が描かれていることで、よりいっそうポジティブな意味が強くなるでしょう。
宇宙からエネルギーが注がれ、しっかりと大地に根を張ってその物事が成長していくことを表しています。
隣り合うカードに注意!
ただし、これだけ幸せな意味のカードであっても、隣にあるカード次第ではネガティブな意味になってしまいますので注意しましょう。
例えば、「雲」があれば、生命力の低下を暗示しています。
気持ちが安定せず、腰を据えて物事に取り組めない状態になることも多いですね。
また、「ネズミ」が隣に出た場合は、気づかない間に健康が蝕まれていくことを意味していますので注意が必要です。
恋愛だと、略奪愛の暗示。
結婚間近だったのに、横恋慕されて婚約が破棄になる・・・なんて可能性もあるので用心しましょう。
【まとめ】「樹」のカードはエデンの園につながっていた
一般的なルノルマンオラクルカードとはちょっと違う点があるギルデッド版の「樹」のカードについて見てきました。
特徴は木の幹に「生命の木(セフィロトの木)」が描かれていること。
生命の木は旧約聖書の中に出てくるモチーフで、宗教的な意味のみならず、占い(特に数秘術やタロット)の世界でもその概念が使われていますね。
例えば、ウェイト版のタロットカードで「ペンタクルの10」に描かれているのは、まさにこの「生命の木(セフィロト」ですよね。
じっくり見ていくと、随所に「生命の木」の概念が生かされているのも、タロットカードの面白いところです。
ギルデット版の「樹」では、ルノルマンの「樹」と旧約聖書の「生命の木」がリンクするカタチになっていて、「生命力」という意味をより強いものにしています。
このように、オラクルカードやタロットカードには他の学問や宗教的な概念がさりげなく織り込まれています。
絵柄を見て「これってどういうことだろう?」「何を意味しているの?」と気になったら、おそらくそこには特別な意味が含まれているので調べるクセをつけると良いでしょう。
知識や学びの幅が広がっていくのも、カードリーディングを学ぶ醍醐味であり、楽しいところです!
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