インナーチャイルドカード講座26回目の今回は、地球の子供~世界~についてのお話をしていきます。
インナーチャイルドカードの大アルカナ 22枚目は「地球の子供」です。
大アルカナの最後を飾るカード!
ウェイト版のタロットにおける22枚目(21)は「世界」で、「永遠」や「完成」、「調和」などがテーマとなっています。
では、「地球の子供」と世界の間にはどのような共通点があるのでしょうか?
「地球の子供」とは?
地球の子供のカードは、特定のおとぎ話をテーマにしているわけではありません。
では、「地球」と「子供」はそれぞれ何を象徴しているのでしょうか?
スピリチュアルな世界では、「子ども」は「希望」や「可能性」を表しています。
また、神聖なる神からの「ギフト」だという捉え方も。
確かに、子供は無限の可能性を秘めた存在であり、未来につながる希望です。
子孫が途絶えてしまったら、命の連鎖と共に人類が語り継いできた文化の鎖も切れてしまうでしょう。
子供が一人いるだけで場が賑やかに、華やかになるということもありますよね。
「不幸のかけらを食べ、幸運の種を撒く」とも言われていて、まさに「子宝」という表現がぴったりのありがたい存在なのです。
一方、地球が象徴しているのは「母なるもの」。
ここに描かれているのは、宇宙から命(ハート)を与えられ、地球に産み落とされようとしている赤ちゃんの姿だ、とも捉えられるでしょう。
手前に描かれている三日月は「(物事の)はじまり」を意味していて、まさに一人の人間の人生の始まりを表しています。
22番目は大アルカナの最終カードでありながら、「ここから始まる」という要素もあるという不思議なカード。
「三日月に祈りをささげると幸運がもたらされる」という言い伝えもあり、この赤ちゃんが幸せな人生を歩めますようにという願いも込められているようです。
タロットカード「世界」との共通点は?
ウェイト版タロットの「世界」で描かれているのは、植物の輪に囲まれた女性の姿。
実はこの女性は「両性具有者」であり、性別を超越した世界観を表していると言われています。
四隅には牡牛座、獅子座、蠍座、水瓶座を象徴するイメージが描かれており、これらは地・火・水・風の「四大元素」を表しているのです。
つまり、「全てがそろっている、完成された世界」を表現しているカードというわけ。
0番の「愚者」が「失うものが何もないから最強のカード」だとしたら、22枚目の「世界」は「全てそろっているから最強」のカード。
対象的ですが、どちらも違った意味で「最強」であると言えます。
インナーチャイルドカードでも、この22枚目はかなりインパクトがある絵柄ですよね。
他のカードと比べるとだいぶクリアなタッチで描かれており、ダイレクトにメッセージが伝わってきます。
命を生み出す「母」なる地球と、未来へと「希望」をつないでいく存在である「子ども」。
この2つが一緒に描かれているという点ではこちらもやはり「完全」で「最強」な一枚だととらえられるでしょう。
私たちは無限の可能性を秘めた「宇宙」そのもの
インナーチャイルドカードは、単なる占いのツールではありません。
今の自分や過去の自分と向き合い、未来につながるような気づきや癒しを得るツールです。
ですから、出たカードにじっくり向き合うことが大切です。
そして、さらに自己理解を掘り下げるための「問いかけ」や「アファメーション」の言葉が与えられています。
『地球の子供』の場合は、
★問いかけの言葉①:「私にはどのような可能性がありますか?」
⇒誰もが、神の意志を託された聖なる存在であり、未知なる可能性を秘めています。
あなたは、その可能性や才能に気づいていますか?
このカードを引いた時、もしかしたらあなたは、誰かとの比較によって自分に自信を失っているのかもしれません。
自分にはなんの才能もないように思えて、自分という存在がひどくちっぽけに思えることもあるでしょう。
しかし、このカードは、あなたの潜在意識にある宇宙の記憶を呼び覚まそうとしています。
今がいくつであろうとも、あなたもまた宇宙によって産み落とされた子供であり、そこには無限の可能性が託されているのです。
★問いかけの言葉②:「あなたにとって”自由”とは?」
⇒「完成」「完全無欠」な世界観を表しているとも言える「地球の子供」のカードですが、命を授かることは「生きるという自由」を得ることでもあり、逆に自由を失うことでもあるでしょう。
生きる上で、私たちは多くのしがらみに縛られます。
この世に生を受けるということは、その不自由さを受け入れるということでもあるかもしれませんね。
しかし、肉体を手に入れるからこそできることもあるでしょう。
美味しいものを食べることも、誰かのぬくもりを感じることも、肉体がなければできないことです。
精神的なしがらみにとらわれるあまりに、肉体的な自由を見失ったり、逆に肉体的な不自由にとらわれ過ぎて心の自由を見失ったり。
このカードを引いたあなたもまさに今、「自由」を見失って模索している状況なのかもしれませんね。
私たちはみんな、価値ある存在
『地球の子供』では、「自己肯定」が一つの大きなテーマとなっています。
この地球上で今、こうして息をしているということ自体が、あなたは「価値ある存在だ」ということ。
おそらくあなたは、その真実を見失いかけているのでしょう。
ぜひ、次のアファメーションの言葉を心に刻んでください。
(※アファメーションとは?…肯定的な自己暗示。自分で自分に前向きな言葉で魔法をかけることです。アファメーションを行うことで、幸せな未来を引き寄せやすくなると言われています。)
「私は価値ある美しい子供であり、世界によって受け入れられています。
私はそこで、世界に貢献するために確固たる基盤を築きます」
…少々「宗教っぽい」と思われるかもしれませんが、特別な才能があろうがなかろうが、私たちはみんな神の子です。
時には孤独や絶望に打ちひしがれることもあるでしょう。
しかし、歓迎されているからこそ、今ここで呼吸しています。
そのことを、どうか忘れないでください。
まとめ
インナーチャイルドカード 大アルカナ22枚目の「地球の子供」についてご紹介しました。
大アルカナ最後の1枚は、まさに「インナーチャイルド」のテーマそのもの。
インナーチャイルドとは、私たちの心の中に、生まれつき備わっている本能的な領域で、「その人のありのまま」を表していると言われています。
お腹が空けば泣く。暑ければむずがる。楽しければ笑う…そんな快・不快を司るのがインナーチャイルドです。
しかし、このインナーチャイルドは生きる過程で幾度も傷つけられ、私たちは心に無数の傷を作りながら成長していきます。
そして打ちのめされ、「自分らしさ」に蓋をするようになってしまう…。
このタロットカードは、ある意味では「封じ込められた本当の私」を思い起こさせてくれる1枚とも言えるでしょう。
たとえどんな苦難に直面しても、あなた自身の存在を否定してはいけません。
なぜなら、私たちは一人一人、みんな神の息がかかった存在だからです。
私たちの命は、私たちのものであって私たちのものではない。
大きな宇宙の中で生かされている一部なのです。
だからこそ、自分自身を、そして他者を尊重することが大事ですし、生きることそのものが世界への「貢献」。
ここまで22枚のカードを紹介してきましたが、このインナーチャイルドカードの根幹にあるのは「自己肯定」だと言っても過言ではないでしょう。
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