無料版インナーチャイルドカード講座29回目の今回は、ハートのカードの構成と世界観についてのお話をしていきます。
インナーチャイルドカードの「ハート」は、ウェイト版タロットカードの「カップ」に対応します。
日本語で言えば「盃」(杯)。
今風に言えば「グラス」や「コップ」「カップ」で、液体を注ぐ時に使うものです。
スピリチュアルの観点から見て液体は「愛情」「感情」を象徴するものですから、それがハートで表されているというのは納得感がありますよね。
「愛」を表すということもあって4つのスートの中では絵柄も優しく穏やかなものが多い印象です。
インナーチャイルドカードの場合はどうでしょうか?
今回は、「カップ」のスートに注目してみましょう。
カップは「翼をもつハート」
インナーチャイルドでは、ハートは天使のような翼と共に描かれています。
考えてみれば、感情はまるで翼を持っているかのように人と人の間を行ったり来たりしますよね。
時にはその翼を傷つけられ、へし折られてしまうこともあるでしょう。
飛ぶことに臆病になってしまうことも。
四大元素でいうと「水」を司るスートなので、伝統的にはcupとして描かれていますが、翼を持つハートのほうが表現としては直接的でわかりやすいかもしれません。
インナーチャイルドカードも基本的な意味はウェイト版と同じですが、一枚一枚のカードにストーリー性があります。
なので、それぞれのカードから特別なインスピレーションを得ることもあるでしょう。
リーディングの際には、何よりも自分の中にピンとひらめいたこと、降りてきたメッセージを大切にして解釈するが大事です。
翼をもつハート1~10はそれぞれ何を表しているの?
インナーチャイルドカードの小アルカナは、それぞれにテーマが与えられています。
先ほどもお伝えした通り、絵柄と占者の共鳴が大事なので絶対的な正解と言えるようなものはありませんが、一つの例を挙げておきますのでリーディングの参考にしてみてください。
★翼をもつハート1 愛の始まり
うっすらピンク色の翼を持った鮮やかなハートが、太陽に向かって飛んでいく様子が描かれています。まさに愛が生まれる瞬間を思わせるような、力強くポジティブな雰囲気の一枚です
★翼をもつハート2 愛の分かち合い
2頭のイルカが虹を飛び越えようとしていて、その虹の両端にはハートを携えた男女の人魚が座っています。まさにこの二人の間に”何か”が生まれ、心の共鳴が起こったことを感じさせます。
★翼をもつハート3 心からよろこぶ
海の底に沈む玉手箱の前で、3人の人魚が集っています。男女の人魚は楽しそうに踊っていて、大いなる可能性と喜び、期待感が表現されているカードです。
★翼をもつハート4 感情に浸る
3枚目までの雰囲気から一転して、ちょっと不穏なムード。パッと見ると、3人の人魚が手前の人魚を仲間外れにしている…?ようにも見えるのですが、実際は船が転覆してしまっていて、後ろの3人は心配そうに見ているというカード。すぐ近くに助けてくれる仲間たちがいるのに、手前の人魚は周りを見ていないためにそのことに気づいていないようです。余裕がない時こそ、顔を上げて周りを見ることが大事だというメッセージなのです。
★翼をもつハート5 傷を癒す
黄金に輝く星の元で、人魚がいたわるようにハートを抱きしめています。なにかひどく傷つくことがあったのでしょうか。宝箱の中からハートを見つけたようにも見えますね。すぐそばには、心配そうに見つめる亀の存在も。どんな絶望的な状況でも、あなたは必ず希望を見つけることができるというポジティブな励ましを与えてくれるカードです。ちなみに、亀の甲羅の六角形は吉兆を表すと言われています。
★翼をもつハート6 絆を築く
コウノトリに乗った人魚が、他の人魚たちを助け出そうとしている様子が描かれています。伝統的に「6」は愛や共感を象徴する数字ですから、まさにここでは彼女たちの間にある心の絆、愛が表現されているのでしょう。
★翼をもつハート7 瞑想で心の声を聴く
水中にある神殿で瞑想する人魚が描かれているカードです。数秘術で「7」は内なる探求を表す数字であり、この人魚がまさに自分自身の内なる声に耳を傾け、より高次の存在からのメッセージを受け取ろうとしている様子が描かれています。
★翼をもつハート8 相反する力の融合
男女の人魚が向かい合って楽器を奏で、その背景には荒波の海。遠くには満月が見えます。このカードは「無意識の変化」「心変わり」を表していて、二人の関係が刻々と変化しつつあることを表しています。
★翼をもつハート9 自分を癒す
人魚が、雄大な滝の下で水瓶に水を注ぎこむ様子が描かれています。傍らには大きな虹があり、9つのハートで彩られているというスピリチュアルな光景。大いなる豊かさや祝福を感じさせるカードです。人魚は滝によって自らの心を癒しているのかもしれません。
★翼をもつハート10 愛の循環
9つのハートに彩られた虹と、それを両手で受け止めているように見える人魚。これは、人魚自体がcupとなり、愛を受け止める存在になってことを象徴しています。ウェイト版でも虹が描かれていますので雰囲気的には似ていますが、「自分自身が10個目のcup(ハート)になる」というのはとても壮大で、力強いテーマですよね。
ウェイト版でも、カップはHAPPYエンドで終わるスート。
ですから、インナーチャイルドカードとはあまり大きな違いがないように思われるかもしれませんが、やはり自分自身が虹を生み出す側になるという世界観は、ステージが一段上のように思われます。
ウェイト版だと「幸せは独り占めじゃなくてみんなで一緒にHAPPYになろう!」という雰囲気の結末ですが、インナーチャイルドは「私がみんなを幸せにするよ」という頼もしさがありますね。
このカードを引いたときは、まさにあなた自身にそんなヒーラーのようなパワーが宿っていることを知らせているのかもしれません。
【まとめ】恋愛運の高まりを表している…!
インナーチャイルドカード版の「翼をもつハート」の数札の読み方をご紹介しました。
「愛情」「感情」を司るスートということもあり、ウェイト版でもインナーチャイルドでもあまりネガティブな要素はありません。
インナーチャイルド版ではどのカードにも人魚が登場するのが印象的ですね。
生みの世界に棲む人魚は「感受性」「無意識」「理想」を表す存在。
また、人魚の夢を見ると「恋愛運が上がる」とも言われています。
そんな人魚の世界が描かれているハートのカードが多く出る…というときは、間違いなく愛情面でなにか動きがあるタイミングでしょう。
特に最後の「ハート10」は人魚が陸に上がった姿が描かれており、これは「新しい世界が開ける」ということを意味しています。
恋愛でも他の人間関係であっても、積極的な行動をすることで世界が開けていくでしょう。
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