インナーチャイルドタロットカードは、その名の通り「タロットカード」ではあるものの、一般的なタロットカードとはちょっと違っています。
1枚1枚に描かれているストーリーの奥行が深いので、未来を見るための「占い」という用途を越えて、心を癒すヒーリングのツールとしても使えるでしょう。
それは具体的にどういうことなのか、インナーチャイルドカードの実践的な使い方についてご紹介します。
過去世を読み解く
作者であるイーシャ・ラーナさんが推奨しているのは、「過去世」をリーディングするというもの。
いわゆる「前世占い」ですね。
前世占いというと、霊視や催眠のようなものをイメージされる方が多いかと思いますが、実はタロットカードでも前世を占うことができます。
イーシャさんが推奨している手順は以下の通り。
まず、カードをシャッフルして5枚選びます。
それを左から順番に並べて。
この5枚はそれぞれ「CHILD」の文字に対応しています。
左端は「C」でCircumstance。これは過去世での境遇を表しています。
「H」はHighestで、転生することで得られる最も高い可能性。
「I」はincarnationで、転生による一生。
「L」はLessonで、過去世から得た教訓。
最後の「D」はDestinyで、運命です。
この5枚セットで、その人がどんな前世を生きていたのか。どんなカルマ(運命的な試練)を背負って転生したのか。
今世でなすべきことな何なのか…ということを一つのストーリーとして組み立てられるでしょう。
5枚を総合的に見れば、あなたの魂が一貫して持っている性質も見えてくるかもしれません。
心のブロックを外す
インナーチャイルドカードは、見る人に新たな気づきを与えることがあります。
例えば、ハートの8では、向かい合った人形が尾を合わせている様子が描かれていますが、見方によっては「緑色の蝶」にも見えますよね。
蝶は「復活」や「再生」を象徴する生物であり、また、「囚われから自由になる心」を連想させます。
なにかしら恋愛や人間関係のトラウマを持つ人がこのカードを見た時、この緑の蝶の存在に気づくことで自分自身の心のブロックを解き放つことができる…ということもあるでしょう。
同じ画像を見ていても、感じること、気づくことは実に人それぞれです。
「こういうものが見えるはずですよ」と指示を出されたわけでもなく、ただそのカードを眺めているうちに自然と”何か”を受け取ることができた時、ハッとする驚きと共に
「そうか、私を縛っていたのはこういう思考だったんだ」
「私の心のブロックはここにあったんだ」
と気づくでしょう。このプロセスは、とても能動的でもあり受動的でもあって、他ではなかなか得難い体験です。
ぜひ、時間の余裕がある時に、好きなカードを一枚選んでぼーっと眺めてみてください。
自分の中に、あなた自身も気づいていなかったブラックボックスがあったことに気づくかもしれません。
「夢」のガイドになってくれるかも?
もうひとつ、イーシャさんが提唱しているステキなカードの使い方をご紹介します。
それは、「夢のガイド」になってもらうというもの。
ピンとくるカードを1枚選び、それを枕元に置いて眠るというシンプルな方法ですが、それにより、カードが無意識に働きかけて夢をアシストしてくれるのだそうです。
夢は、「見よう」と思ってもなかなか見られないもの。
見たい夢を自由に見られる人はごく一部の人だけです。
しかし、眠る前の行動や寝室環境は夢見に少なからず影響を与えることも確か。
眠れない夜、インナーチャイルドカードを眺めておとぎ話の世界にひたりながら眠る…想像するだけでも、良い夢を見られそうですよね。
寝つきが悪いお子さんの寝かしつけにもうってつけのアイテムと言えるかもしれません。
人は寝る前に見たり聞いたりしたことを、睡眠中に記憶に定着させるという説もあります。
童話の中で一番好きなカード、「こんな結末だったらいいなあ」と憧れるカードを眺めながら眠れば、無意識に「私の人生も同じようになる」とインプットすることもできるでしょう。
望む現実を引き寄せられるかもしれません。
そのような意味では、インナーチャイルドカードは「夢を叶えてくれるタロット」とも捉えられ、本当にステキなコンセプトのタロットカードです。
【まとめ】 心のモヤモヤを晴らすヒーリングカード!
インナーチャイルドタロットカードのユニークな使い方についてご紹介しました。
タロットカードと言えば、一般的には「占いツール」ですよね。
誰かの過去を掘り下げたり、本心を探ったり、未来に起こることを予想したり。
だから常に、占者には「当てなければ」というプレッシャーがついてまわります。
しかし、「当てること」だけが占い師の使命ではありません。
もちろん、当たるのに越したことはないのですが、それよりも、お客さんの複雑に絡まった心の糸を解きほぐすことが求められる場面も多いものです。
その人自身も言語化できない心のモヤモヤ、ブロック。トラウマ。
そういったものを顕在化させるという意味で、このインナーチャイルドタロットはとても有益なツールになるでしょう。
うまく言葉にできないけれどスッキリしない…そんなモヤモヤを的確に代弁してくれるカードがきっと見つかります。
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