今回は、インド占星術講座の3回目としまして、インド占星術を学ぶ上でとっても大切になってくるカルマについて、また、カルマの種類について、お話ししていきます。
まずは動画でチェックしたいという方は、以下よりご覧いただけます。
輪廻転生とカルマ
輪廻転生とは、
魂は何度も生まれ変わり、新しい生命に生まれ変わることを言います。
その過程で、過去生からの良い行い、悪い行いなどのカルマを次の生では受け継ぐというのが輪廻転生の前提にあります。
カルマ(karma)とは行為(action)という意味のサンスクリット語になります。
例えば、
前日に飲みすぎてしまい、二日酔いになってしまった。
というのもある種の因果応報で、昨日の結果を今日刈り取っているということになります。
インドの哲学では、
輪廻転生の末に煩悩を捨てて解脱を目指すのが良しとされているため、インド占星術のゴールもインドでは解脱になります。
解脱とは、
煩悩から脱して自由になること、つまり、輪廻転生から脱却することを意味します。
インド占星術では、解脱、悟りの道を目指す生き方のことをモクシャと言います。
日本的言い方をすれば、精神世界を目指すと言ってもいいかもしれませんね。
1回目の動画で少しお話ししたアガスティアの葉も同じく、解脱を目的としていて、
後何回の輪廻転生を繰り返したのち解脱するということが記載されていたりします。
この話を聞くと、
「私は解脱なんて目指していないし、インド占星術は使えなそう。」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、解脱はあくまでもインドの価値観であり、自分を深く知り、人生を良くしていくための手段として役立つ存在です。
生きている中で、
「自分の力ではどうにもならない、変えられない何か」を感じることはありませんか?
そういうものこそが、
過去生でのカルマであり、過去生でどんな経験をしてきたのか?
どんな功徳を積んできたのか?
になります。
今世の目的、そして過去生のカルマに対して何をすればいいのか?
インド占星術のチャートには、刻み込まれているのです。
厄介なのが、
今の自分ではない、過去生を生きてきた魂レベルでの自分が撒いた種も刈り取る必要があるということ。
もちろん
素晴らしい行いをしてきたのであれば、恩恵も受ける訳です。
こうした過去生での行いは、エネルギーフィールドの中に刻まれていて、一つの生を終えた後も引き継がれていきます。
過去生で成し遂げられなかったことが引き継がれ、今世での使命となったりする訳ですね。
そんなことから、
「誰のもとに生まれるのか?」も、全て自分で決めて生まれてきているということになります。
ちょっと前に親がちゃという話題がバズっていましたが、
今世の目的を果たすために、自分自身でどの親のもとに生まれるのか?
環境すらも自分で決めてこの世に生まれてきています。
「ここに生まれることは最初から決まっていた」ということですね。
この考え方が、インド占星術の根底にあるため、カルマを理解していないと、
チャートを読むのが難しい。
ということにも繋がってきます。
カルマの種類
次に、
カルマにはどんな種類があるのか?
カルマの種類について見ていきましょう。
カルマには、4つの種類があると言われています。
1・サンチッタ・カルマ
2・プララブダ・カルマ
3・クリヤマナ・カルマ
4・アーガマ・カルマ
の4種類です。
一つずつ見ていきましょう。
1・サンチッタ・カルマ
サンチッタとは、「蓄積された」というサンスクリット語になります。過去生から蓄積されてきたカルマ(行為の結果)の全てを指します。
2・プララブダ・カルマ
プララブダとは、「受け取った、獲得した」という意味になります。
サンチッタ・カルマの中で、現世において経験するカルマ(行為の結果)のことを指します。
つまり、プララブダ・カルマがインド占星術のホロスコープに刻まれているということですね。
3・クリヤマナ・カルマ
クリヤとは「行動、実践」という意味になります。クリヤマナとは意思によって自由に作ることができ、変えることもできるカルマ(行為)のことを指します。
つまり、自由意志で行動しようとするカルマですね。
4・アーガマ・カルマ
アーガマとは「次の」という意味になり、アーガマ・カルマは現世で種をまき未来に現れるカルマ(行為の結果)である。
来世はこれを持って生まれてくる。
といううカルマのことですね。
いつどのような形でどんなカルマが現象化するのか?7割はインド占星術のチャートに既に刻まれているということですね。
インド占星術とカルマのまとめ
それではまとめです。
1・インド占星術の根源には、ヴェーダの教え、輪廻転生の思想が色濃く出ているということ
2・カルマとは、生まれる前の過去生でのカルマも、刈り取る必要があるということ
3・カルマには、サンチッタ・カルマ、プララブダ・カルマ、クリヤマナ・カルマ、アーガマ・カルマの4種類があるということ
ちなみに、
ここでお伝えした様々なカルマについては、こういうカルマがあるんだ!
という全体像を抑えておくだけで十分です。
一つ一つ細かくサンスクリット語を覚えようとすると、何が何だか分からなくなり、挫折の道を進むことになります。
木を見て森を見ずにならないように、
まずは大枠を捉えることを意識していくことで、インド占星術が楽しくなっていくはずです(*´∀`*)
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