今回は、インド占星術講座の7回目としまして 「ラーフ」と「ケートゥ」 についてお話ししていきます。
「ラーフ」と「ケートゥ」 について知ることで、
より一層魂部分に触れていくことができるようになるはずです。
まずは動画でチェックしたいという方は、以下よりご覧いただけます。
「ラーフ」と「ケートゥ」とは何なのか?
まず 「ラーフ」と「ケートゥ」 とは何なのか?
ラーフは西洋占星術でいうところのドラゴンヘッド 、ケートゥはドラゴンテイルになります。
月の軌道と太陽の軌道の交点で、感受点と言われたりもしますね。
黄道上のポイントで、惑星ではありません。日蝕、月蝕が起こるポイントでもあります。
実際は惑星ではないのですが、
インド占星術の9つの惑星(ナヴァ・グラハ)の中でも特殊、実体のない影の惑星(チャヤグラハ)ともインド占星術では言われたりします。
惑星ではありませんが、影の惑星として9つの惑星として取り扱われる異色な存在。
惑星軍団の仲間には入っているのですが、他の実態のある7つの惑星とは少しだけ扱われ方が違ったり。
忌み嫌われる存在であったり・・
散々な扱いをされていますが、実はインド占星術のチャートでは結構重要な役割を担っていたりもします。
西洋占星術でもドラゴンヘッド 、ドラゴンテイルについては様々な捉え方がありますが、
個人的にはドラゴンヘッドは今世使っていきたいエネルギー、ドラゴンテイルは過去生で散々行なってきたことだと解釈しています。
ジャン スピラーさんの前世ソウルリーディングを参照。
「ラーフ」は外へ「ケートゥ」は内へ
インド占星術でも同様で、
ラーフは外へ、未来に向かっていくエネルギー。
ケートゥは内へ、過去に向かっていくエネルギーになります。
世の中全て陰陽のバランスで成り立っていますが、ラーフ、ケートゥもしかりですね。
ケートゥは過去に散々やってきたこと。
ラーフは今世やる必要があるテーマ。
ケートゥに引っ張られると、今世は違うよと戻されてしまう。
今世はラーフに向かう必要があるからです。
ラーフの目的を達成するために、ケートゥのエネルギーも上手に使っていくことができるようになると、バランスが取れるのかも知れません。
ラーフやケートゥが存在するハウスは、ラーフやケートゥの影響を受けやすく、不安定になったりします。
影響を受けやすいということは、そこに何か人生で重要なポイントが潜んでいるということ。
ラーフやケートゥは、魂から引き継がれた何かを私たちに教えてくれるのです。
つまり、カルマ的軸。
特にラーフ期やケートゥ期。
とにかく嫌われる時期ですが、ここで目を逸らすか。
それとも自分自身ときちんと向き合うか。
大きな分かれ道となるような気がしてなりません。
余談ですが、
私は今ラーフ期に入ったところにいます。
頭しかないドラゴンの貪欲な欲望に溺れず、謙虚に過ごして行かねばと肝に銘じています。
心理学者ユングの言うシャドウ
別の視点から見ていくと、心理学者のユングも、
シャドウを認知し向きあうべきだと言うことを書かれていました。
シャドウ=影=ラーフやケートゥ
排除しようとせずに自分の一部として向き合うこと。
排除しようとするから、心のバランスが崩れるのだと。
影の部分も自分自身です。
影のない光はない。
だからこそ、影の部分もしっかりと認知し、向き合うこと。
忌み嫌い逃げるのではなく、向き合うことこそ、魂の成長に繋がっていくのではないでしょうか?
魂の成長のため、今世に与えられた課題、宿題を終えるためにきちんとカルマと向き合い、終わらせること。
インド占星術のゴールは解脱です。
与えられた宿題を終わらせない限り、輪廻転生の輪から開放されることはありません。
「ラーフ」と「ケートゥ」にまつわる神話
最後に
「ラーフ」と「ケートゥ」にまつわる神話をご紹介します。
神々とアスラ(悪魔)は不死の霊薬であるアムリタをめぐって争い、アムリタは神々に渡りました。
神々はアムリタを飲みましたが、そんな中でラーフというアスラがこっそりアムリタを飲んだのです。
それを太陽神スーリアと月の神チャンドラが発見し、ヴィシヌ神に知らせました。
ヴィシヌ神は円盤(チャクラム)を投げてラーフの首を切断しましたが、既に不死の霊薬であるアムリタを飲んでいたため、ラーフの首は不死になってしいました。
ラーフの首は天に昇り、告げ口を怨み、太陽と月を飲み込んでは日食や月食を起こす凶星になりました。
ヴィシュヌ神に斬られた首から上がラーフ、下半分がケートゥということですね。
「ラーフ」と「ケートゥ」は深い存在で、影の惑星なんていう名前がついてはいますが、人生に大きな影響を与える存在であることは間違いありません。
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