インド占星術×カルマ講座では、インド占星術をカルマという視点でご紹介していきます。1回目の今回は「出生図はカルマのテンプレート」というお話をしていきます。
まずは動画でチェックしたいという方は、以下よりご覧いただけます。
ジョーティッシュ=光の科学
インドでは、インド占星術はジョーティッシュ、光の科学と呼ばれています。
それと同時に、ヴェーダの中では生命の科学という呼ばれ方もしています。
インド占星術の叡智を使い、「内なる光」を見つけること。
自分自身の中にある神聖な光を見つけることが、ジョーティッシュの目的だからです。
・自分は誰なのか?
・どこに向かっているのか?
・なぜここにいるのか?
を理解し、自分自身を理解することがインドの伝統的な占星術だということですね。
そして、自身の運命を理解した上で、最適な選択をしていくためにジョーティッシュを使います。
インド占星術の目的
インド占星術はヴェーダの叡智の中の一つで、古の賢者たちは
・カルマを理解するための
・時間の質を理解するため
にジョーティッシュを学んできたと言われています。
魂は、この世に生を受けた時点で「時間」を与えられます。
人それぞれ、制限時間の長さは違えど、誰にでも人生という名の時間が与えられることになります。
時間はサンスクリット語で、「カーラ」と呼ばれていて、インドでは神聖化されています。
ちなみに、カーラは死神であるヤマの別名でもあります。
ヴェーダの価値観では、魂は輪廻転生すると信じられています。
なので、私たちの魂は永遠の存在です。
にも関わらず、私たち人間は、老いていくことに不安を感じたり、生き急いだりするものです。
無知が故にです。
アガスティアの葉を開けたとき、「無知な人を正すこと」と書かれていました。
ずっと無知な人とは?と疑問だらけだったのですが、インド占星術を学び、インドの哲学に触れることでようやくその意味を理解することができました。
ヴェーダの叡智であるジョーティッシュは、無知であるが故に不安が生じることを教えてくれます。
私たちの魂は、永遠の時間を持っています。
時間という名の呪縛から解放してくれるのが、学びから得られる叡智なのです。
今日の時間はもうやってきません。
時間はカルマによって、制御されるようになります。
でも、カルマの負債を返していくことが、永遠の時間の中で私たちに与えられた「やるべきこと」なのです。
ジョーティッシュのゴールは、そんな輪廻転生から解放されることでもあります。
それまでの間に、たくさんの学びを得る必要がある。
魂はたくさんの学びを得ることで、精神的な自己実現、モクシャを得ることができるとインドでは信じられています。
時間とカルマと惑星
ヴェーダの視点から考えると、時間そのものは、惑星によってコントロールされています。
時に惑星は、私たちがやりたいことをする邪魔をしたりもします。
サンスクリット語で、惑星のことを「グラハ」と呼びます。
グラハとは、掴むという意味です。
魂がこの世にやってきた時に、惑星は私たちのカルマを把握します。
占星術で、生まれた瞬間の星の配置=ネイタルチャートがなぜ重要視されるのか?
研究され続けてきたのか?
出生図、ネイタルチャートとは、魂が今世に持ち込むカルマのテンプレートだからなのです。
魂がこの世にやってくると、カルマが動き始めます。
そして、さまざまな障害が起こったりもするものです。
カルマは障害だけではなく幸運や機会も運んでくれるのですが、人はどうしても障害ばかりに目を向けてしまいがちです。
カルマが運んでくれる機会とは、
例えば知識や知恵、理解する能力のことです。
もしも昔からスピリチュアルなことに興味があるのであれば、スピリチュアルに関するカルマを持っているということ。
前世でもやっていたけれども、不完全だったのかもしれません。
だから、今世もどこかのタイミングでやることになるということですね。
まとめ
それではまとめです。
インド占星術×カルマ講座の1回目の今回は、出生図はカルマのテンプレートだというお話をしてきました。
ナヴァグラハ、9つの惑星は、生まれた瞬間のテンプレートであり、カルマのテンプレートです。
過去はどうすることもできませんが、未来を良くするために行動することはできます。
その方法を知ることができるのが、出生図のチャートなのかもしれませんね。