インド占星術×カルマ講座では、インド占星術をカルマという視点でご紹介していきます。
10回目の今回は「出生図のラーフ、ケートゥとカルマ」というお話をしていきます。
まずは動画でチェックしたいという方は、以下よりご覧いただけます。
カルマの軸であるラーフ、ケートゥ
出生図の9つの惑星は、この地球上での魂の旅を示しています。
ラーフ、ケートゥは、サンスクリット語で「チャヤグラハ」と呼ばれる影の惑星で、実際には感受点であり、実態はない存在ですが、魂と関連するとても大切な存在になります。
7つの惑星よりも一段抽象度が高い場所に位置している、前世での魂の旅と今世での魂の旅を繋いでくれる存在といえます。
ラーフとケートゥで、カルマ軸を形成し、この人生で経験するカルマの種類を示してくれます。
ラーフは人生のどの分野に重点を置くのか?飽きることのない欲望も示す存在、ケートゥは、この人生に関係する過去生の知識を持ち込む存在。
ラーフは、過去生で満たされなかった願望、執着。
ケートゥは、前世で学んだ教訓や経験。
これらが一緒になる事で、カルマの軸を作っているという事ですね。
ラーフは今あるものでは決して満足しません。
権力や物質的成功に対する押さえ切れない欲望を抱き、さらなるものを常に求め続けます。
倫理的原則には無関心で、常に渇望し、執着に支配されています。
欲望に支配されている状態は、物質的、低次の状態です。
ここから抜け出せないがために、不幸、不満のサイクルに縛られてしまいます。
潜在意識レベルで欲望を放棄してしまうと、損してしまうのでは?
といつも恐れています。
ラーフ、ケートゥの真の統合
ラーフという存在から、物質的欲望をどんなに満たしても、真の幸福は得られないということを私たちは学んでいきます。
どの惑星も、魂の成長を望んでいるはずなのにも関わらず、ラーフが私たちを翻弄するのはなぜなのか?
意地悪をするため、私たちを不幸にするためにラーフは私たちをダルマから引き離す訳ではありません。
ラーフは、一度物質的頂点を私たちに体験させることにより、ここには真の幸福はないということを体験させてくれる存在なのです。
一方ケートゥという存在は、私たちの過去の本という呼ばれ方もするように、これまでの人生の経験、カルマなどを全て今世に持ち込む存在です。
ケートゥが教えてくれるのは、手放すこと、放棄すること。
ラーフが物質的に満たされることから目的を転換し、ケートゥと統合する事で、クンダリーニが上昇します。
ラーフとケートゥが統合する事で、精神的自己実現が可能になるのです。
インドの寺院に行くと、ケートゥはレインボーカラーの布をまとっている存在です。
これにも理由があり、ケートゥは突然光を当てて、悟りをもたらす力を秘めている惑星だからです。
ケートゥも凶星と呼ばれる存在ですが、私たちの人生にあえて障害物を置く事で変容の旅へいざなってくれる存在でもあります。
全ての物事には、裏表があり、
視点を変えると、良くも悪くも見える。
何か問題が起こったりすると、悪い部分にしか焦点が当たらなくなりますが、その出来事が起こることによる恩恵にフォーカスしてみる事で、ケートゥの恩恵を感じられるようになっていきます。
ケートゥは、私たちを自己実現の旅に連れて行ってくれる存在です。
輪廻転生のサイクルから抜け出すことが魂の目的だとしたら、このサイクルから抜け出すためのヒントを私たちの人生に送ってくれているということですね。
ラーフは、私たちの心の中にいて、恐怖を植え付ける存在です。
だとしたら、私たちの心に影を落とす存在であるラーフが持ってくる恐怖、不満をコントロールできるようになることが重要だということ。
つまり、心のコントロールができるようになる事で、ラーフのもたらす恐怖に飲み込まれないようになっていくということにも繋がっていきますね。
ラーフ、ケートゥのバランス、人生のバランスを見つけることも、私たちの人生の課題の一つです。
欲望や恐怖をコントロールできるようになる事で、魂は成長を遂げることができるようになるのではないでしょうか?
まとめ
それではまとめです。
ラーフ、ケートゥは7つの実体のある惑星とは異なり、実態のない影の惑星だということ。
にも関わらず、私たちの人生にとても大きな影響を与える存在だということ。
なぜなら、
7つの惑星よりも一段抽象度が高い場所に位置している、前世での魂の旅と今世での魂の旅を繋いでくれる存在だからです。
今世の魂の目的をラーフ、ケートゥからも学ぶことができます。
この地球に、自分自身は何を学びに来ているのか?
ラーフ、ケートゥを深掘りしていくことで、知ることができるようになります。
占星術を魂の視点から読んでいくのは、自分自身でチャートを読めるようになることが一番です。
12月1日にオープンする魂術協会では、魂の視点でチャートを読む方法もお伝えさせていただきます。
準備が整いましたら、ご案内させていただきます。