カバラ生命の樹講座10回目の今回は、 カバラと心理学についてのお話をしていきます。
カバラと心理学は、一見するとまったく異なる分野のように思えるかもしれません。
しかし、実際には両者には深いつながりがあり、特に「自分を理解すること」において非常に役立つ視点や斬新な気づきを提供してくれます。
今回はカバラと心理学の基本的な考え方を紹介し、それらがどのように交わるのか、どのように私たちの心と成長に役立つのかをわかりやすく解説します。
まずは動画でチェックしたいという方は、以下よりご覧いただけます。
心理学とは?
心理学は、人間の心と行動を研究する学問です。
感情、思考、行動、そして無意識の働きなど、私たちの心の仕組みを理解しようとする学問分野。
カウンセリングやセラピー、自己啓発など、実生活に直接的な影響を与える方法論を多く提供しています。
心理学の大きな特徴のひとつは、表には表れていない「無意識」の世界に焦点を当てることです。
フロイトやユングのような心理学者たちは、無意識に隠れた思考や感情が私たちの行動や人生にどれほど大きな影響を与えるかを示しました。
このアプローチは、自己理解を深め、心の問題を解決するために役立ちます。
一方、カバラはユダヤ教の神秘主義的な教えで、神(または宇宙の法則)との深いつながりを探求する学問です。
カバラの中心には「生命の樹」というシンボルがあり、この「生命の樹」は、10のセフィラ(神の属性)とそれらをつなぐ22本のパスから成り立っています。
セフィラは神のさまざまな側面を表し、パスはそれらをつなぐ道筋を意味していて、この「生命の樹」のモデルは人間の精神的な成長や宇宙の秩序を理解するための強力なツールとなっています。
…とこのように見てくると、カバラはかなり宗教色が強い学問であることがわかりますね。
カバラでは、神と人間、宇宙との関係を深く探ることが重要とされており、それは「神の意志」を理解することにも繋がっていると考えられていました。
カバラと心理学の共通点
このように、カバラと心理学はどちらも「人間の成長」をテーマにしている点で共通しています。
カバラは、人間が魂の進化を通じて神に近づくことを目指す教えです。一方、心理学は、個人が無意識的な障害を乗り越え、より健康で満足のいく生き方を追求する方法を探ります。
この共通の目標を持つ両者は、精神的・感情的な成長に対するアプローチが似ていることがおわかりいただけるでしょう。
カバラの「生命の樹」は、心と魂の成長の道筋を示しており、心理学の「自己実現」の概念と重なります。
例えば、カバラのセフィラのひとつである「ケテル(王冠)」は神の最高の意識を表し、心理学でいう「自己の真の理解」や「自己実現」と似た概念です。人間は、この「ケテル」から始まり、順を追って精神的な進化を遂げていくのです。
カバラと心理学の統合的アプローチ
カバラと心理学を融合することで、「占いを超えた開運アドバイス」「心理学を超えたカウンセリング」ができるようになるのではないでしょうか。
たとえば、心理学的なセラピーで無意識の問題を明らかにし、解決に向けたアプローチを取ることができますが、
そのプロセスにカバラの教えを取り入れることで、心という目に見えないものをより”視覚的”に捉えることができるようになるかもしれません。
というのも、カバラの生命の樹は、心理学でいう「自己探求」と似たプロセスを示しているからです。
たとえば、カバラでは「自分の内なる光を見つける」といった考え方がありますが、心理学では自分の強みやポテンシャルを見つけることが推奨されます。どちらも自己肯定感を高め、人生における挑戦に立ち向かう力を養ってくれるでしょう。
また、カバラの「瞑想」や「内観」の方法は、心理学的なアプローチと共通しています。
心理学では、無意識の内容を意識に上げるために内省が勧められますが、カバラの教えでも、瞑想を通じて神の意識を感じ、自己の内面を探求します。
このような方法を組み合わせることで、心の平穏や自己成長をさらに促進できるでしょう。
まとめ
カバラと心理学は、異なる背景を持ちながらも、共通の目的である「人間の成長」と「自己理解」を目指すものです。
どちらも「人間とは何か」を深く探求するツールとして使えます。カバラの生命の樹は、心理学の言葉では表現しきれない象徴的な道具として、私たちが心の奥深くを理解し、成長する手助けをしてくれます。
カバラの神秘的な教えと、心理学の科学的なアプローチを組み合わせることで、私たちはもっと深く「自分のこと」を知ることができるでしょう。
それは、人生における真の幸福を追求することにも繋がっています。
どちらも「自分を知る」ための強力なツールであり、それぞれの視点を取り入れることで、より豊かな人生が送れるでしょう。