マルセイユタロット講座、5回目の今回は、色に注目したリーディング方法についてご紹介していきます。
じっくりとタロットカードを眺めてみると、絵柄に加えて「色」の選び方、塗り方にも意味がありそうだなあと気づくことでしょう。
なんの意味もなく、Feelingで塗ったのか?それとも、その色の一つ一つにもなにかメッセージ性があるのか?
今回は、「色」が持つ意味、メッセージに注目してみましょう。
まずは動画でチェックしたいという方は、以下よりご覧いただけます。
タロットは「色」で読む
タロットカードのリーディングでは、「色」もかなり重要な要素です。
カードに描かれている世界で、「どんな人物が」「何をしているのか?」という”絵図”で読もうとする方が多いと思いますが、それだけだと「なにを言いたいのかさっぱりわからん」となりがち。
特にマルセイユ版タロットは、ウェイト版に比べてストーリーを理解しにくいと感じる方も多いでしょう。
そこで、そこに描かれているキャラクターや物がどんな色で塗られているか?という点に注目してみてください!
霧が晴れるように、カードのメッセージが心にスッと入ってくることもありますよ。
まずは、ウェイト版とマルセイユ版のカードを並べて見比べてみましょう。
「色」に注目してみると、マルセイユ版のほうが単純だということに気づくはず。
基本的には
・赤
・青
;緑
・黄
・ベージュ(肌の色)
・水色
・黒
・白
このくらいの色しか使われていないことに気づきます。
一方、ウェイト版は紫やオレンジも使われていますし、同じ黄色でもカードによって微妙に明るさ違っていることに気付くでしょう。
これはカードが作られた時代の違いによるもの。
マルセイユ版カードが生まれた当時は色彩の種類も少なく、細かい部分まで塗り分けられるほどの技術もなかったものと考えられます。
だからこそ理解しやすいですし、物事の本質をシンプルに捉えたカードだ、と考えることもできますね。
スピリチュアルな観点ではどんな意味があり、何を表しているのか?
では、マルセイユ版のカードで使われている色は、スピリチュアルな観点ではどんな意味があり、何を表しているのでしょうか。
・赤
無限のエネルギー、生命力を表す色です。
実際、私たちの血液は赤ですよね。
お金や財産を表す色でもあり、そこから「権力」を象徴する色と解釈されることも。
実際、マルセイユ版のカードでも権力を持っている人物は赤い服を着て描かれています。(女帝、皇帝、教皇など)
・青
癒しのパワーを発動する色であり、生命力を活性化させる色。
「聖母マリアの色」「真実の色」という解釈もあります。
心理学的には、心を落ち着かせる色でもありますね。
・緑
とても強いヒーリング力のある色で、欲求不満や怒りを鎮め、血圧を下げる効果が知られています。
また、命のはじまりや成長を象徴するカラーであり、成長を促すカラーでもありますね。
どんな美しい花も、最初は緑の芽が出るところから始まるのです。
・黄
強い浄化力、解毒の力を秘めた色です。
例えば太陽をイメージしてみると良いでしょう。
太陽には様々なものを浄化する力がありますが、黄色で描かれることが多いですよね。
また、黄色は「知性」と「精神」を刺激する色でもあります。
・ベージュ(肌の色)
茶(ブラウン)と白を合わせたもので、宇宙の叡智とつながることをサポートしてくれる色だと言われています。
また、「他者との境界を作る」という意味もあります。
私たちは肌によって自分と外部の境界を作っていますよね。
そこには「肌によって境界を作り、自分を守る」という意味にも解釈できるでしょう。
・水色
青と白を合わせた色であり、心を落ち着かせ静寂を平穏をもたらす色。
忍耐、信頼、受容、冷静さを表す色でもあります。
・黒
「死」を表す色ですが、それは決して絶望的な意味ではありません。
「人は知恵を得て明るい麻を迎える前に必ず暗い闇夜を通る」という考え方が根っこにあり、「新しい朝への入口」というポジティブな意味も含まれています。
また、「古い物を解放する色」でもあります。
・白
癒し、浄化、解毒、光の色。
太陽の光も、イラストでは黄色に塗られることが多いですが、実際は「白」ですよね。
白には、太陽が持つ強い浄化の力があるのです。
例えば、ウェイト版のタロットの「愚者」のカードでは太陽が白で描かれています。
背景は黄色なのに、太陽は白。
これは太陽が持つ強い浄化力、その神聖さを表現していると言えるでしょう。
このように、色にはそれぞれ意味があります。
カードをパッと見た時に印象に残る色は、そのカードのメッセージをシンプルに表しているのかもしれません。
色で比較すると面白い
さて、「色」で比較してみるとウェイト版とマルセイユ版の興味深い違いも発見できます。
例えば「女教皇」のカード。
ウェイト版では青と白を基調とした服を着ていますが、マルセイユ版では「赤」の印象を強く受けます。
青は「真実」を、白は「精神性」を表す色ですから、ウェイト版においての女教皇は「真実を知る者」「スピリチュアリティの高い人物」として描かれていることがわかります。
しかしマルセイユ版では「赤=権力」や「生命」という要素が強調されているようです。
その理由の一つとして、女教皇がユダヤ神秘思想の「カバラの花嫁」と結び付けられていたことが挙げられるでしょう。
彼女たちは「神の花嫁」とも呼ばれていて、戦士や世継ぎのない者の求めに応じる「神殿娼婦」でもあったのだとか。
結果的に正妻となったり、乳母として働く人もいたそうです。
「乳母」は子供の未来、ひいては国家の未来をにぎる存在ですから、見方によっては皇帝以上の権力者ですよね。
そのような背景を考えると、女教皇が赤い服を着ているのも納得できます。
◆【まとめ】色に注目するとカードの声が聞こえてくる・・・かも!
タロットカードで使われている「色」とその意味についてご紹介しました。
私たちは、自分で思っている以上に「色」による影響を受けて生きています。
ゆえに、タロットリーディングでも「絵柄」にこだわるよりも色に注目したほうがメッセージを受け取りやすいという声もあるのです。
もちろん個人差はありますが、「絵だけではリーディングが難しい」という方はぜひ色の要素も取り入れてみると良いでしょう。
色について知りたい場合は、イナ・シガールさんの色に隠された秘密の言葉 カラーカード」というオラクルカードがとても参考になりますね♪
がとても参考になりますね♪
コメント