同じカードの組み合わせで比較すると、ウェイト版とマルセイユ版では解釈にどのような違いが出るのでしょうか?
今回は、実際のお悩み相談を元に、両方のカードでリーディングした場合の結果を比較してみました。
お悩み相談は「結婚」に関することです。
まずは動画でチェックしたいという方は、以下よりご覧いただけます。
ご相談内容
今後の結婚運について(Nさん 32歳 女性)
何年も彼氏ができないというNさんからのご相談。
正確に言うと、実は男性経験はほとんどないということで、この先のことをとても憂慮しています。
仕事も人間関係が原因で退職し、今は就職活動中。
「仕事も恋も、どうして私には良縁がないのか」と、精神的にかなり追い詰められている様子でした。
強い結婚願望をお持ちのNさんですが、今後、結婚につながるようなご縁はあるのでしょうか?
出たカード
今現在のNさんの状況(主に環境)・・・カップ キング 逆位置
Nさんの気持ち・・・コイン4
近い未来に起きること・・・ワンド ナイト
それによってNさんの状況はどうなるのか・・・カップ2 逆位置
ウェイト版でリーディングした場合
ウェイト版のタロットを少しでもかじったことがある方であれば、このカードの並びを見て「うわー、わかりやすいカード展開だな」と思われるでしょう。
今現在の状況としては、恋に対して憧れが強すぎて、かえって動けずにいるような状態。
本来、愛とは「相手のために何かしてあげたい」という想いをベースとして動いていくものだと思いますが、今のNさんは恋愛も結婚も理想や条件ありきになっているようにも見受けられますね。
恋愛経験がほとんどないということなので、そうなるのは仕方がないことでしょう。
しかし、近い未来に目を向けて見ると、「情熱の騎士」が現れそう!かなり、アプローチが積極的な男性との出逢いがありそうですね。
押しの強い男性で、ぐいぐいきそう。
Nさんは少し戸惑ってしまうかもしれません。
その様子はカップ2の逆位置でよく表れていて、心が通うのに時間がかかりそうです。
この結果だけ見れば「この先、出逢いはあるけど、とんとん拍子に結婚まで進むのは難しそう」という結果。
ただ、ほとんど出会いがなく付き合ったこともなかった状態から、一人の異性と向き合うところまで進めるというのは、Nさんにとっては大きな前進だと思います。
このご縁がそのまま結婚につながるか?というと、それは微妙なところですが、少なくともNさんにとって大きな自信になるのは間違いないでしょう。
マルセイユ版でリーディングした場合
さて、マルセイユ版ではどうなのか?
今回は、小アルカナの人物カードが2枚、数札が2枚。
大アルカナは出ていないので、「出会いの機会はごく身近なところ、日常の中にあるよ」というメッセージとも受け取れます。
では、それぞれのカードについて詳しく見ていきましょう。
・カップ キング・・・優しさや寛容さを表すカード。どっしり構えていて懐が広い様子を表します。逆位置だと、「癒されたい」「自分の愛に応えて欲しい」「依存気質」という意味があります。
・コイン ・・・ 2倍のバランス。 安定、維持、「溜め込む」という意味もあります。
・ワンド ナイト ・・・ ⇒ 熱しやすく冷めやすい。移り気。目立つ人物
・カップ2・・・ ⇒ バランス。恋愛の初期段階を表すカードです。逆位置になるとすれ違いや感情的な対立を表します。
・・・どうやら、Nさんは、恋愛に関してウェットなタイプのようですね。
感情的になりやすかったり、依存しやすいところがありそう。これも、恋愛にご縁が遠い理由の一つかもしれません。(ご本人にはここまでハッキリ言いませんが)
経験が少ないのですから、恋愛の駆け引きがうまくできないのは仕方がないことでしょう。
恋愛も、経験を重ねることでうまくなっていくもの。あれこれ理想を思い描き過ぎていて、恋愛そのものに対する期待感が少し大きくなり過ぎてしまっているのかもしれません。
これから出会う男性はわりと恋に慣れているタイプのようですが、移り気なところがあるようなので、「結婚」を意識できるような長期的な関係には期待できないでしょう。
すれ違いや感情的な対立などもあり、Nさん自身も心理的にかなり消耗する恋になりそうです。
総括すると、ウェイト版の結果と同様、「この先に連内関係につながりそうな出会いはあるが、結婚に至るようなご縁ではなさそう」という結果になりました。
【まとめ】両方で鑑定すれば意外なキーワードも拾える!
いかがだったでしょうか?
今回は、ウェイト版とマルセイユ版の間にそこまで驚くような違いはなかったように思います。
ただ、今回のようにNさんにとってあまり嬉しくない結果だった場合は特に、マルセイユ版のほうが視覚的にはショックが少ないですよね。
コインを抱きかかえている男の様子や、カップを交わしているのにひっくり返っているカードを見たら、「あ、なんか良くない結果なんだな」「私はこの先も、幸せな恋ができないんだな」と悲観してしまいかねません。
占いは、人を幸せにするためのツール。
今回であれば、「結婚につながらない」というところを強調するのではなく、「この先に出会いはある」「恋愛で成長できる」というところをメインでお伝えしたいので、そのような意味では、マルセイユ版のほうがフラットに結果をお伝えでき、また相談者自身も、過度に悲観的にならずフラットな気持ちで受け入れられるのではないかと思います。
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