文字が記されているルーンは全部で24種類あります。
今回は「フェオ」に注目!
変形した「F」のようにも、木の枝や鹿のツノのようにも見えるこの文字にはどのような意味が秘められているのでしょうか。
まずは動画でチェックしたいという方は、以下よりご覧いただけます。
フェオは「豊かさ」「成長」を表すルーン
フェオは、古代の北欧の人々にとっての「家畜」を意味する文字。
日本語にすると「成長」や「物質的な豊かさ」を表しています。
家畜=「豊かさ」と言われても、正直、現代の日本人の多くにとってはあまりピンとこないかもしれません。
しかし、乳牛の飼育や養豚、養鶏などの仕事に携わっている方にとってはしごく納得のルーンでしょう。
当時の北欧の人々にとっては、家畜は財産でした。
家畜をたくさん飼育しているということは、それだけ「お金」に変わる資産を持っているということ。
ゆえに、その頭数が豊かさの指標になっていたのです。
とはいえ、フェオが表す「豊かさ」は常に「成長」とセットになっていることを忘れてはいけません。
家畜がお金になる状態まで育て上げるのには、膨大な労力と月日を要します。
手間暇をかけて「成長」させることができたからこそ、その家畜が豊かさをもたらす財産に変わるのです。
タロットカードで言うと「ペンタクル8、9」
フェオが象徴するのは、棚ぼた式に手に入れられるような富ではなく、地道な努力の上に成り立つ豊かさ。
タロットカードでいうとどのカードになるでしょうか?
いろんな解釈があると思いますが、「努力を積みあげた先にある富」という観点では「ペンタクル8」「ペンタクル9」が挙げられるでしょう。
ペンタクル8は、まさに「積み上げる」を意味するカードであり、本当の富や成功は一朝一夕に手に入るものではないことを表しています。
目立たなくとも、小さな仕事をコツコツを積み上げること。
特別に秀でた才能がない限り、コツコツと能力や魅力を磨き続けることでしか人より上には到達できません。
そのような世の真理を表しているのがペンタクルの8です。
また、ペンタクルの9に描かれている女性も、表からは見えない努力や苦労を重ねてきた女性だと言われています。
権力者のちょう愛を受けて裕福な暮らしをしているように見えますが、彼女は簡単にその地位を手に入れたわけではありません。
努力し、自分を磨き続けたからこそ、人がうらやむような豊かな生活を手に入れることができたのです。
ルーンでもタロットでも、その根っこにある真理は一つ。
「ラクして手に入れられる豊かさは、本当の豊かさではない」「ラクして豊かになれるほど人生は甘くない」ということです。
正位置・逆位置の意味の違いは?
ルーン占いにも、タロットカードと同じように「正位置」と「逆位置」があり、解釈には微妙な違いがあります。
では、フェオが正位置で出た場合の意味をご紹介します。
【正位置】
★キーワード
成長、財産、豊かさ
★全体運
・豊かさは努力の積み重ねによってもたらされる
・地道な積み重ねが財を産む
★恋愛
・物質的メリットが多い恋
・経済力のあるパートナー
・地道に愛を育む
・保守的な恋愛観
・玉の輿
★仕事
・報酬の多い仕事
・安定した収入
・温めてきた企画が通る
・転職はオススメできない
★健康
・健康状態は良好
・食べ過ぎ・飲み過ぎに注意
続いて逆位置で出た場合の解説です。
【逆位置】
★キーワード
損得勘定、保守的、損失、強欲
★全体運
・財産を失う
・強欲な状態
★恋愛
・メリットを求め過ぎる
・自己中心的になりがち
・金銭トラブルの可能性
★仕事
・自意識過剰ぎみ
・報酬に見合わない労働
★健康
・生活習慣病に注意
努力を積み重ねること、忍耐の大切さを教えるフェオは、ある意味ではとても保守的なルーンと言えるでしょう。
今は便利なツールもたくさんありますし、何事も「効率」と「スピード」が求められる時代ですから、「古臭い」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、いつの時代も、小さなことを積み重ねる過程でしか得られない気づきもあります。
そのプロセスで積み上がっていく「精神的な成長」こそが、フェオの意味する「財産」であり本当の「豊かさ」なのかもしれません。
逆位置で出た場合は損得勘定が強く出て打算的になっている可能性がありますので、我が身を振り返るキッカケとして真摯に受け止めましょう。
まとめ
ルーンの「フェオ」はタロットカードでいうと「ペンタクル8」「ペンタクル9」のような位置づけ。
本当の豊かさとは、一朝一夕に手に入るほどイージーなものではないことを表しています。
このルーンが出た時は、恋愛でも仕事でも焦りは禁物!
結果を急ぐのではなく、今目の前にあることをコツコツと、丁寧に積み重ねていくことを大切にしましょう。
地味ですが、とても大事なことを教えてくれるルーンです。
コメント