スピリチュアルの代表のように思われがちな「占い」。
「占い好きな人はIQが低い」なんて研究結果もあるようですが、本当に占いは現実離れした「ふわふわしたもの」なのでしょうか?
※随分ひどい研究結果ですね。。
今回は、人が占いを求める理由や占いが当たる理由、占いの本質的な役割について見ていきましょう。
まずは動画でチェックしたいという方は、以下よりご覧いただけます。
占いを求める気持ちはとても堅実
「結婚できるかどうか不安だから」「どんな人と結婚するか気になるから」「今転職したら将来どうなるか心配だから」
占い師の元を訪れる理由は様々ですが、圧倒的に多いのは未来に対する不安を解消して「安心」するために観てもらうというパターンです。
その根底にあるのは「失敗したくない」という思いでしょう。
失敗したくないから未来を観て欲しい。選択を間違って後悔したくない。・・・ある意味、とても堅実ですよね。
「失敗を恐れて冒険しないのは臆病だ」というご意見もありましょうが、、全ての人が意のままに行動できるわけではありません。
私たちの脳内では様々な神経伝達物質が作られていて、その量やバランスが感情を動かします。
つまり、「感じ方」には人によって個人差があるので、リスクを恐れず次々に無謀な挑戦ができる人もいればできない人もいる。
たとえば、セロトニンの分泌量が多い人は将来に不安を感じにくいので、おそらく占いを利用する必要性も感じないでしょう。
逆に言えば、占いにハマりやすい人は先を見通す力に長け、危機意識が高い人だと言えます。
実際、起業の経営者や政治家など、現実世界で強大な権力を持っている方はビジネスや生活になんらかの形で占いを取り入れている方が多いというのは有名な話。
占いやスピリチュアルというとなにやら「フワフワしていて実体がないもの」「根拠がないもの」と思われがちですが、それを求める心理はとても現実的なのです。
占いの本質は「自分の活かし方」を知ること
「自分らしく生きることが本当の幸せにつながる」「周りの意見に流されないで」「他者の評価を気にし過ぎちゃダメ」
いずれも、女性雑誌の占いコーナーなどでよく目にするフレーズですよね。
でも、「自分らしく」って何?なぜ自分らしくいると幸せになれるのか?自分の好き勝手に行動していたらかえって不幸になってしまうのでは?
現実主義な人々は、その現実感のないふわふわとした言葉にも違和感を覚えることでしょう。
実は、「占い」にその問いの答えがあるのです。
占いは、その人の生年月日や手相、人相など、「その人がすでに持っているもの」で運勢を見ますよね。
それはつまり、「まだないものではなく、”ある”ものに目を向けて、それを生かす方向に努力すると幸せになれるんだよ」という本質的なメッセージでもあります。
星占いも四柱推命も数秘術も九星気学も、「あなたが生まれつき持っているもの」にフォーカスし、それをどうやって活かしていくかを考えるカウンセリングに他なりません。
人はとかく「ないものねだり」になりがちですが、すでに手に入れているものの中にも他人がうらやむような宝石が隠されているかもしれないのです。
世の中には、自分の力では変えられないことがある。
だからこそ、すでに与えられているものを活かして自分の在り方や行動を変え、それによって未来を変えていこうというわけです。
根も葉もなく曖昧な未来を提示して恐怖心を刺激してお金をだまし取る詐欺のような占い師もいますが、それはほんの一部。
占いとは本来、しっかりと地に足を着けて生きていくために「自分の活かし方」を教えてくれるツールであり、占い師さんはそのトレーナーのような存在なのです。
プラシーボ効果で”その気”になれる
ここで、「じゃあタロットやオラクルカードを使って占いはどうなの?」という疑問が生まれます。
生年月日も手相も使わずカードから受け取ったメッセージだけでその人の過去や未来を言い当てる占い師さんもいますよね。
しかし、実際にカード占いについて学んでみるとわかりますが、カードの解釈には「正解」というものがありません。
絵柄が非常に抽象的で非常に幅広い解釈ができますし、実際にカードの解説本には幾通りもの解釈のパターンが記されています。
ですから、雰囲気や表情から相手のことを推測するのが得意な占い師であれば、いわゆる「コールドリーディング」のテクニックを使って相手が求めているであろう方向性に寄せたカードの解釈をし、もっともらしいストーリー仕立てでまとめ上げることができるでしょう。
「協力者が現れそう」「一目惚れの予感があります」などといわれたら、相談者は「そうか、そういうことがあるかもな」という気持ちになって、生活の中でも積極的に出会いの場に出かけてみたり、自分から他者に対して働きかける機会が増えるかもしれません。
結果的に本当にご縁に恵まれたら「やっぱりタロットは当たっていたね」ということになりますよね。このように、カードの場合は心理学で言うところの「プラシーボ効果」で当たったように感じているだけというケースも結構多いのです。
「たまたま見た雑誌の占いで、 ”作品を応募すると人生が変わるかも”と書いてあったので、小説の新人賞に応募した。そしたらそれが大賞を受賞して、私は作家になったんです」
某人気作家さんがこんな受け答えをしているインタビュー記事を目にしたことがあります。
過去を振り返ってみた時、「もしあの時、占いを見ていなかったら・・・」と思うような出来事が、もしかしたらみなさんにも一つや二つあるかもしれません。
このように、占いは時に人生を変えるキッカケになることもあります。
しかし、大事なことはその人がその結果をどう受け止め、どう行動したかということ。
占いが当たるかどうかではなく、いかにして「当たりにいくか」に意識を向けるべきなのです。
【まとめ】占いは超強力な自己暗示ツール!結局、未来を変えられるのは自分だけ
このように、「占い」は脳科学や心理学的な観点から見ると非常に現実的なもので、結局は「人任せにしないで自分で行動していかないと幸せにはなれないんだよ」という現実の厳しさを突きつけるものだと言っても過言ではありません。
「この方角に行くといいよ」「この方角は避けるように」といったアドバイスも、結局は「行動」を促すもの。
「運気」とは自ら ”気”を”運ぶ”ものであり、他力本願なスタンスでいては願いは叶えられないということなのでです。
占いの結果があったからこそ「やってみよう」「やってみたらできるかも」「今の私ならうまくいくかも」と思えたならば、それは強力な自己暗示が働いていたということ。
占いは、目に見えないふわふわとした”気”を目に見える形に変え、確実に掴めるようにしてくれる現代の「錬金術」なのかもしれませんね(*´∀`*)
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