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【タロットシンボルリーディング講座30】「王冠」のシンボルと支配・統治の意味

【タロットシンボルリーディング講座30】「王冠」のシンボルと支配・統治の意味のアイキャッチ画像 タロットシンボルリーディング講座
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タロットシンボルリーディング講座30回目の今回は、「王冠」のシンボルと支配・統治の意味についてのお話をしていきます。

「王冠」は通常、王や女王などの権力者が身に着けるものとして描かれることが多いですよね。

頭部には「第七チャクラ(=クラウンチャクラ)」があり、宇宙のエネルギーや霊的な知恵を受け取るための入口ともされています。

ゆえに、王冠はスピリチュアルな意味において、高い精神性、権威、自己実現、そして神聖な知恵を象徴します。

また、王冠は「自分の人生の主人公は自分である」ということを象徴するものであり、内なる強さと高貴さに目覚めることを促すアイテムでもあるのです。

では、ウェイト版タロットカードにおける「王冠」では、どのような意味を持って描かれているのでしょうか。

ここでは、王冠のシンボルが登場するタロットカードを例にとりながら、王冠の象徴が持つ深い意味と、そこに秘められた支配欲の側面について探っていきます。

まずは動画でチェックしたいという方は、以下よりご覧いただけます。

「皇帝(The Emperor)」 絶対的な支配と秩序

ウェイト版タロットの皇帝のカードに描かれた王冠は、明確な支配力と秩序の象徴です。

皇帝は存在そものに圧倒的な存在感がある男性。

王座に腰掛け、その頭に王冠を頂いています。

彼の王冠は、ただ地位を示すだけでなく、物質世界を支配していることを象徴するもの。

自らの意志で秩序を生み出す能力を表しています。

このカードにおける王冠は、責任と強い意志の象徴であると同時に、「自己を支配し、周囲を統制する力」を求める潜在的な欲望も示唆していると捉えられるでしょう。

さらに、皇帝の王冠にはもう一つの側面があり、それは自分の世界をコントロールしようとする「支配欲」の影。

皇帝が持つ強いリーダーシップと自己管理は称賛に値しますが、時にそれが他人に対する支配欲や柔軟性の欠如として表れる場合もあるでしょう。

皇帝の王冠は、自己実現のために他者や環境を支配しようとする人間の根深い欲望を浮き彫りにしているのです。

「女教皇(The High Priestess)」内面的な知恵と霊的支配

女教皇のカードでは、皇帝とは異なる形で王冠が登場します。

女教皇の王冠は、物質的な権威ではなく、霊的な知恵と内面的な支配力を表すもの。

この王冠は、物理的な世界ではなく、「見えない世界」を支配する力を暗示しているのです。

これは「内なる支配欲」を表すものとも解釈できます。

女教皇は、知恵を持つが故に他人の無知や表面的な理解を超越する存在。

「私は、この世界の隠された真実にアクセスできる」と自負しているかのように見えます。

このカードが暗示するのは、自己の内面を知り、スピリチュアルなレベルで支配することの重要性ですが、その知恵に対する誇りや、他者を凌駕する優越感もまた見え隠れしているようです。

「死神(Death)」 終焉と新しい支配の始まり

死神のカードには一見して王冠は登場しませんが、カードの左側には、倒れた王の姿があり、その頭には落ちた王冠が見えます。

ここでの王冠は、地位や権力が永遠ではなく、どんな支配者でも終焉を迎えることを表しているようです。

死神がもたらす変化と再生により、古い支配体制が終わりを告げ、新たな秩序が生まれるということ。

この王冠は、私たちが抱く「支配欲」の一時性を暗示しています。

「盛者必衰の理」という言葉があるように、どんなに高い地位や権力を得ても、それは必ずしも永続するものではありません。

死神のカードは、変化や別れを通じて新たな段階へと進むことを象徴していますが、同時に、支配や権力が一瞬で揺らぐことも教えているのです。

この王冠は、手放すことで得られる成長や再生を暗示し、支配欲が必ずしも人生を豊かにするものではないことを表しているのです。

「太陽(The Sun)」 無垢なる自己と内なる光の支配

太陽のカードには、自由に駆ける子供の姿が描かれており、頭には花の冠が飾られています。

この花冠は、伝統的な王冠とは異なり、純粋な自己と内なる喜び、または生命力の象徴です。

太陽は「無邪気さ」と「純粋な自己表現」を象徴しており、この花の王冠は権力や他者への支配ではなく、自分の人生を楽しむための自己支配の意味を秘めているのです。

ここでの「支配欲」とは、他者を凌ぐためではなく、自分の喜びや活力を人生に表現すること。

本能的な欲求に近いのかもしれませんね。

太陽のカードは、支配が競争や権威のためのものではなく、自己愛と他者への喜びの分かち合いとして存在することを暗示しているのです。

まとめ

タロットに描かれた「王冠」は、私たちの中にある「支配欲」「権威欲求」の表れであり、同時にそれを乗り越えるためのヒントも示しています。

皇帝の支配的な力、女教皇の内面的な支配、死神が示す儚い支配欲、そして太陽の純粋な自己支配…。

王冠は、ただの装飾品や地位の象徴ではなく、内面の成長と達成を促すためのものであるとも言えるでしょう。

支配欲が自己や他者にどんな影響を与えるのか。

タロットはさりげなく私たちに気づきを促しているようです。

人生は、「何かを支配したい」「自分のものにしたい」という欲求の戦いとも言えるでしょう。

その欲求に素直に従ったほうが良い時もあれば、抑えなければならない時もあります。

そこに気づき、良い塩梅でバランス感覚を身に着けることによって私たちは真の自己実現へと近づき、自己の内面をコントロールすることでより豊かな人生を歩むことができるのです。

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