タロットシンボルリーディング講座35回目の今回は、タロットにおける「月」の神秘と影響についてのお話をしていきます。
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ウェイト版タロットカードには、「月」のシンボルが複数のカードに登場し、それぞれ異なる意味合いを持っています。
スピリチュアルにおいて、「月」のモチーフは潜在意識、直感、感情を象徴するもの。
太陽が明るい意識や理性を表すのに対し、月は無意識の領域や見えない力を司るとされています。
その周期的な満ち欠けは、変化と再生、生体リズムを象徴し、私たちの内面の揺らぎや成長を反映しているのです。
では、タロットカードにおいて「月」はどんなメッセージを伝えているのでしょうか?
まずは動画でチェックしたいという方は、以下よりご覧いただけます。
女教皇~月の光で自身の内面を照らす~
女教皇のカードに描かれている月は、彼女の足元にあり、潜在意識と直感、霊的な知恵を象徴しています。
月の光は夜の象徴であり、外部の影響を受けにくい状態で内面にアクセスできることを示しています。
彼女が持つ知識は、理性だけではなく、月が司る無意識の世界から得られたもの。
また、月の周期は自然のリズムを象徴し、女教皇の持つバランスや調和の感覚と深く結びついています。
この月は、心の奥深くに隠された感情や真実を照らし出し、見えない領域にアクセスする力を表現しているのです。
女教皇は知識を表すとともに、月の光が照らす暗闇の中で深層の真実を見つけることができる存在です。
月は幻想を意味することもありますが、女教皇のカードにおいては、その光が無意識の領域を照らし、直感と深い理解を得るための手掛かりを与えます。
このカードは、外から与えられる情報よりも自分自身の内面的な直感に従うことの大切さを教えているのです。
月~未来はいつも不確実~
「月」といえば、このカード。
ストレートに「月」のテーマを描いたカードですね。
このカードは、無意識、幻想、誤解、そして内面的な探索を象徴しています。
月が満ちて照らす夜空は、現実と幻想の境界が曖昧であることを示し、物事がそのままであるとは限らないことを教えてくれます。
月の下に広がる海は、感情と無意識を象徴し、その波の動きは感情の不安定さや迷いを表すもの。
幻想、不安、無意識の深層を象徴しています。
また、月あかりが照らす道は、最終的にどこに繋がっているのかはわかりません。
月の光は完全ではなく、すべてを明確にするわけではありませんが、不安の中にも進むべき方向を指し示す重要な役割を果たします。
「直感を頼りに進むべきだ」というメッセージとしても捉えられ、無意識の中に隠された恐れや幻想に惑わされることなく、真実を追求することを促しているのです。
ソードの2~直感を信じることの重要性~
「ソードの2」では、夜空に浮かぶ三日月が描かれ、決断の難しさや直感の必要性を示唆しています。
この月は、目隠しをして剣を交差させる女性が見えない中での判断を迫られている状況を象徴するもの。
理性と感情の間で揺れる葛藤を表しており、月の光は完全ではないものの、内なる直感を使って選択をする重要性を示しています。
月が描かれていることで、物事の全貌が明らかになるまで時間が必要であることや、不確実性の中でも冷静さを保つことの大切さを伝えているのです。
う。
二つの選択肢や意見の間で迷っている場面を表しており、月を描くことによって不確かな状況や感情的な葛藤が見て取れます。
感情や直感に惑わされることなく、冷静に決断を下すことが求められています。
このカードが出た時は、静かに自分の内面と向き合いましょう。
周りに惑わされず、直感を頼りに選択を行うことが重要であるというメッセージです。
カップの8~自分の心の中の真実を追い求める~
「カップの8」のカードに描かれる月は、感情的な旅立ちや新しい方向性を象徴しています。
月の光が照らす道の先には、未知の未来が広がっており、このカードは、既存の状況や感情的なつながりから解放される必要性を表現しているのです。
月は感情の不安定さや幻影を象徴しますが、このカードでは、それらを乗り越え、自分の心の中の真実を追い求める姿が描かれています。
月が欠けた状態で描かれているのは、完全な明確さがない中での決断を意味するもの。
旅立つ人物が月に背を向ける姿は、感情的な充足を求めて未知の世界に進む勇気を表しているようです。
空に描かれた月は、直感に従って新たな道を探るべき時期が来ていることを告げています。
また、月の周期は変化や移り変わりを示唆するもの。
人の心や、人間関係のありようも、常に一定ではないことを暗示しているようにも捉えられます。
ずっと同じ関係性ではいられないからこそ尊いものであり、一瞬一瞬を大事にしていきたいですね。
まとめ
ウェイト版タロットに描かれる月は、すべてのカードで「潜在意識」「直感」「曖昧さ」「変化」を象徴していますが、各カードごとにその意味合いが微妙に異なります。
女教皇では、深い知識や潜在意識との繋がり。
月では、不確実性や幻想の克服。
ソードの2では、葛藤と直感による判断。
カップの8では、気持ちの上での旅立ち。
…このように月のモチーフは、私たちが理性だけでは生きられないこと、葛藤を乗り越えて前に進んでいく存在であることを教えてくれます。
月が描かれたカードが出た場合は、直感や心の声に耳を傾けて、というメッセージ。
忙しい日々の中でも一人で自分の内側と向き合う時間を作ることを心がけましょう。