無料版陰陽五行講座5回目の今回は、風水と陰陽五行説についてのお話をしていきます。
無料版陰陽五行講座5回目の今回は、風水と陰陽五行説についてのお話をしていきます。
風水と陰陽五行説は、中国の伝統的な思想や哲学に基づく体系であり、両者は密接な関係を持っています。
これをわかりやすい例えで説明すると、「風水は庭園の設計図、陰陽五行説はその設計に使う自然のルール」と考えることができるでしょう。
ここでは、そんな二つの理論の関係性について見ていきます。
まずは動画でチェックしたいという方は、以下よりご覧いただけます。
風水とは?
風水(ふうすい)は、中国の伝統的な環境哲学。
建物や家具の配置、自然環境の特性などを通じて、人々の運気やエネルギーの流れを調整することを目的として発展しました。
日常的なたとえで風水を説明すると、「空間の設計図を使って良いエネルギーを導く方法」と言えます。
いわば、「部屋の空調システム」ですね!
★空気の流れ(気の流れ)
空調システムが部屋全体に心地よい温度や新鮮な空気を送り届けるように、風水では「気」(エネルギー)の流れを考慮します。
良い風水の配置では、この気がスムーズに流れることで、健康や幸運をもたらすとされています。
★家具の配置(エアコンや換気扇の配置)
空調システムの効率を最大限に引き出すには、エアコンや換気扇の配置が重要です。
同様に、風水では家具や建物の配置が重要視されます。
例えば、ドアの正面に鏡を置くと、エネルギーが反射されて外に出てしまうと考えられています。
これは、冷たい空気が直接当たってしまうエアコンの風向きを調整するようなものです。
★特定のエリア(特定の部屋やエリアの設定)
空調システムで、リビングと寝室に適切な温度設定をするように、風水でも特定のエリアに特別な注意を払います。
例えば、玄関は「気」の入り口であり、ここを整えることで家全体に良いエネルギーが流れ込むと考えられているのです。
これは、玄関をエアコンのフィルターに例えて、そこをきれいに保つことで空気が清浄に保たれると考えることができます。
★色や装飾(室内の雰囲気)
風水では色や装飾も重要です。
これは、空調システムが部屋の温度だけでなく湿度や空気の質も調整するのと同じように、風水が空間の雰囲気やエネルギーの質を整える役割を果たします。
例えば、リラックス効果のある青い色を使うことで、リラックスした環境を作り出すことができるでしょう。
…このように、風水は住む場所や働く場所の「空間設計図」を作成して、心地よい環境を整えるためのガイドラインを示してくれます。
それによって、そこに住む人にとって空間が居心地よく、運気が良くなるように整えることを目指しているのです。
陰陽五行説との関係性は?
陰陽五行説は、万物を「陰」と「陽」の二つのエネルギーに分け、さらに「木」「火」「土」「金」「水」という五つの要素(五行)で説明する理論です。
わかりやすい例えでいうと、これは、庭園を作る際に考慮する「自然のルール」に相当します。
たとえば、植物には日当たりや水の量のバランスが必要なように、陰陽五行説もそれぞれのエネルギーのバランスが重要です。
風水は、この陰陽五行説を基にして、住居や建物、家具の配置、建物の向きなどを決定します。
これは、言ってみれば「庭園の設計図」のようなもの。
庭園をデザインする際には、どの植物をどこに植えるか、池や小道の位置、ベンチの配置などを計画します。
風水では、家の中や周りにどのようなエネルギー(気)が流れるかを考え、それに基づいて空間を整えていくのえす。
例えば、陰陽五行説で「水」は「木」を育てると考えます(相生関係)。
風水に応用するなら、家の北側(「水」の方位)に水の要素を取り入れると良い影響を与えると考えるかもしれません。
このことは、庭園設計で日陰が必要な植物を涼しい場所に配置することと似ています。
このように陰陽五行説は、庭園の自然なバランスを保つためのガイドラインであり、風水はそのガイドラインに基づいて具体的な設計を行う方法です。
結果的に庭園全体が美しく調和し、訪れる人に心地よい感覚を与えるでしょう。
風水もまた、陰陽五行説の理論を使って生活空間のバランスを整え、住む人の運気を良くすることを目指します。
【まとめ】時代を超えて受け継がれていく「環境哲学」
このように風水と陰陽五行説は、自然の法則に基づき、それを生活に取り入れるための「指針」となるもの。
陰陽五行説が基本的な自然のルールを示し、風水がそれを実際の空間設計に応用する役割を果たしているのです。
「風水とかって、なんだか怪しい」
そんなイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、実はとても理にかなった環境哲学。
だからこそ、5000年を超える長い時代を経て、今もなおこれほどまでに人々に親しまれているのではないでしょうか。
自然と調和することで人々の暮らしをより良いものにしようとする知恵は、次世代の人々にも脈々と受け継がれていくでしょう。